「お姉様、私はあなたの婚約者を次々と奪う悪魔のような妹なの」
伯爵令嬢ソニアは、今日もまた決まったばかりの婚約が破談となった。それは偏に、麗しく愛らしい異母妹の天使のような微笑みのせいである。彼女に微笑みを向けられた婚約者達はたちまち魅
了され、ソニアに例外なく婚約破棄を告げるのだった。妹にその気も悪気もないのは分かっているが、こうも続くとこたえるものがある。そんな疲れた心が癒されるのは秘密の友達と趣味に興じる時間だった。
だがある日、妹から縁談を代わりに断ってきて欲しいと泣きつかれ、仕方なく出向くとそこにいたのは秘密の趣味友達だった。それに動揺したソニアはつい嘘を吐いてしまう。自分が縁談相手の妹本人であると。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-22 21:45:58
39023文字
会話率:41%
高校二年生の始業式の日、宮野士郎のクラスに樋上雪奈という少女が転校してくる。彼女は、中学時代に東京へ引っ越していった士郎の元クラスメイトだった。
席が隣り合った縁から、士郎は雪奈に勉強を教えるようになる。また、二人揃って入った図書委員
での活動も通じて、交流を深めていく。ただ、雪奈との関りを持つたびに、士郎は妙な胸騒ぎや後悔に似た胸の痛みを覚えていた。
その一方で、士郎はどういうわけか雪奈の妹である夏鈴にも、異常なほどに懐かれる。ただ、夏鈴のセクハラ紛いなスキンシップに、士郎は完全に弄ばれてしまう。
大人しい姉と小悪魔のような妹。
これは、一人の少年と二人の少女が織り成す、世にも奇妙な恋の物語――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-31 21:11:25
146186文字
会話率:35%
子ネコを追いかけて道路に飛び出た女の子。彼女の前に迫るトラック。
神足健太郎一七才はとっさに飛び出て女の子を突き飛ばした。それはいいがトラックを避けられない。もはやこれまでと思ったとき、意識が薄れて女性の声が響く。
すると、次の瞬間には自分
の背後でトラックが爆発、女の子を抱いたまま呆然としていた。
助かったのかとおもう間もなく、夢の中で大声で呼ばれる。
目覚めてみれば周りは真っ白。そこに一人の大柄な女性剣士がいた。
「おまえ勇者だろ、はやく魔王退治にでかけようぜ」
突然の申し出に混乱する彼。
しかし混乱はまだまだ始まったばかりだった。
彼の頭に住み着いた剣士、それに続いて司祭、忍者、弓手、魔導師が集結。
果たして、彼女等はどうして彼の元にやってくるのか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-22 00:03:05
1762405文字
会話率:47%