フリージア・ドントベルン侯爵令嬢は、自分のことをどこにでもいる平凡な令嬢だと思っている。内心で自分のことを『テンプレート』『判で押したような』と思っているが、それを口に出すのは避けていた。
ブルネットの髪に茶色の瞳、中肉中背で、身分に見合っ
たドレスを着ていなければ、きっと誰からも見落とされると。
しかし、見るからに『ヒロイン』な分家の従姉妹であり幼馴染のジャスミン・ユルート伯爵令嬢からの強い崇拝を受けている。お陰で少しでも「私なんて」と言ってはいけないとクセがついていた。言えば、100倍の言葉で褒め称えてくるからだ。怒りもするし泣きもする。
彼女の金の眩い髪に夏の空色の瞳、メリハリのある何を着ても着こなす身体。
一体何が良くてフリージアを崇拝しているのかは謎だが、慕われて悪い気はしないので仲良くしていた。
そんなフリージアとジャスミンは同い年で、デビュタントの日も一緒となり……そこに招かれていた公爵家のバロック・レディアン令息と侯爵家のローラン・フュレイル令息は、それぞれ一目惚れをした。
二人の美形青年令息と従姉妹命のヒロイン属性令嬢による、テンプレ令嬢を中心にしたドタバタ恋愛騒動、開幕。
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※アルファポリス様でも別名義で掲載予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-20 21:00:00
29943文字
会話率:36%
中流貴族クラーク家の令嬢、シェイラにはふたつの問題がある。
ひとつはつい最近幼馴染に婚約破棄をされたこと。もうひとつは生まれつきゴーストが見える体質のせいで「霊感令嬢」とその名をとどろかせていることである。
ゴーストのせいで貴族
界では遠巻きにされているし、シェイラ本人もわざわざ恐々見てくるようなひとたちと付き合うのは面倒くさい。せっかくだし、このまま自由気ままな独身人生を謳歌してしよう。
そう思っていたのに、どこでなにを間違ったら、カリスマ性抜群のみんなの憧れ「魅惑の鬼隊長」に求婚をされる破目になるのやら――――。
王立劇場を襲うゴースト騒ぎをきっかけに始まる、社交界嫌いの令嬢ととある秘密を抱えたエリート騎士のじわじわ恋愛ストーリー。
R15は保険、のんびり更新します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-24 00:45:50
308304文字
会話率:44%
架空の都市メタロイト。技術の著しい発展の中心地であり、人口の集中地点。また、犯罪も多く発生するこの街で、素行不良の面倒臭がり刑事であるピーターはある日、一人の少女に出会う。
彼女の素性は不明だ。分かっているのは彼女は不思議な力を持ってい
るという事、そして人を救うヒーローだという事だけ。
駄目な刑事と完璧ヒーロー少女のコンビは今日も街を奔走していく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-04 05:02:05
25217文字
会話率:46%