――舞台は現代から1000年遡る平安時代。
身分制度が厳しい時代背景の中、身分の異なる3人の男女が、幼い頃を共に過ごした京で、絆を深め惹かれあって行く。
だが、彼等の成長と共に、世間が示す身分の壁が大きく立ちはだかり、幼い頃のように共に過
ごす未来を夢見続けることが難しくなって行った。
そしてある出来事をきっかけに、いつか再び交わる事を望みながらも、各々に生まれながらに定められた道へと進み行く決意を固める。
一人は貴族の姫として、政(まつりごと)に携わる道を。
一人は生まれ育った故郷に戻り、一族や故郷の発展、繁栄に尽力する道を。
そして一人は姫の従者として、生涯をかけて彼女に寄り添い、付き従って行く道を。
それぞれに選択する。
最初はただ純粋に、守りたいものの為、己が信じ選んだ道を真っ直ぐに進んでいた3人だったが、彼等に定められた運命の糸は複雑に絡み合い、絡まり合い、いつしか抗えない歴史の渦へと飲み込まれて行く事に――
『どうして……どうしておぬしらが争わねばならぬのだ?』
これは後に「平将門の乱」と呼ばれる歴史的事件を題材に、その裏に隠された男女3人の恋と友情、そして絆を描く物語。
そしてその絆は、1000年もの長い時を繋ぎ、令和と呼ばれる現代へと引き継がれて行く――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-15 23:27:56
443749文字
会話率:50%
藤原純友の乱(承平天慶の乱)前夜の純友と弟純乗の会話です。史実として歴史の転機、分水嶺に当たると思うので。平将門の乱も合わせ、武士が力を持ってくること、中央から落ちこぼれた貴族たちが地方で力を持っていく経緯を表していると思います。瀬戸内生ま
れの作者にとっては、純友は水軍、船で戦う強さを見せつけた憧れの対象のようなところがあります。
* 公式秋の歴史企画2024「分水嶺」参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-26 12:33:40
4997文字
会話率:57%
水軍の起源に関しては諸説があるようですが、普段は漁業を営みながらも集落を略奪から守るとともに、ひとたび食べる物に困ると、沖を行く船から食糧や金品を掠め取った海人達が集団化して海賊となり、水軍として武力を提供するようになったとも言われています
。集団化していくためには、組織的な統率者が必要ですが、たとえば天慶2年(939)に起こった、宇和海の日振島を拠点としていた藤原純友の乱は正に海人を集団化して利用した反乱とされています。
このような瀬戸内海における海賊お出没が盛んになるのは、平安時代初期からのことです。しかしながら、大和朝廷時代の頃にも瀬戸内海の海人達は、大和朝廷や律令政府から水軍として朝鮮へ航海する船や遣唐使の護衛を命じられていました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-25 13:47:19
7619文字
会話率:0%
都で思うような出世が果たせず、思い悩んでいる平小次郎・将門。
そんな時、伯父逹が私領を横領しているとの弟・三郎・将頼からの手紙を受け取り急ぎ帰郷する。
伯父のひとり国香との話し合いは進展せず、もう一人の伯父・良兼との揉め事が始まる
。
将門は、幼馴染みである良兼の娘・君香を略奪し妻とする。
伯父逹三人の妻の父・前常陸大掾・源護の子・扶らの待ち伏せを受けた将門は、事前にそれを察知し、扶らを撃ち取ったばかりでなく、一挙に護の本拠地に攻め込んで壊滅させてしまう。
だが、その際、護の舘に滞在していた伯父の国香をも焼死させてしまったことには気付かなかった。
父が将門に討たれたと知らされた従兄弟の貞盛は、急ぎ帰郷し経緯を調べるが、将門が意図して討った訳ではないことを知り、将門と和睦しようとする。
伯父の一人・良正は将門に戦いを挑むが、敗れ去る。
良正が良兼に助力を求めたことにより、上総介という立場上、将門との全面対決を避けていた良兼も重い腰を上げる。
心ならずも二人の伯父に引き込まれるようにして、貞盛も将門との対決に巻き込まれて行く。
三千もの兵力を以て将門に戦いを挑んだ良兼であるが、不可思議な作戦により初戦に破れた良兼は、下野国に逃れ、国府に逃げ込む。
下野の国衙を包囲した将門は、下野守との交渉により、囲みを解き、良兼らを解放するが、良兼らが将門を攻めようとしたことが原因との記述を下野の国庁の記録に残させた上、引き揚げる。
源護が太政官に訴え、弁明の為、双方上洛するが、将門の武名は既に都にも達しており、私闘であり微罪であるとして、将門有利な裁定が下る。
恩赦により解放された将門は、公家たちに持て囃され、あちこちの公家に呼ばれては馳走になるという日々を送る。
だが、帰郷した将門を待っていたのは源護と伯父逹の報復であった。
都での馳走攻めの日々を送った為か、将門は脚気を発症する。
将門が陣頭指揮を出来ない上に、良兼らが祖・高望と将門の父・良将の木像を掲げて戦いを挑んで来た為、郎等逹が動揺し、将門軍は破れる。
良兼は将門の本拠地を焼き払い、将門の妻・君香を拐って引き揚げる。
一旦は、山中に隠れた将門だったが、やがて復活して、再度、伯父逹に戦いを挑む。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-01 16:07:21
171251文字
会話率:36%
平安の世は、人々を蹂躙する鬼が蔓延る世界であった。無力な民は恐怖の日々を過ごすが、およそ100年に及ぶ武士の死闘により、安寧の地となる広大な都の設立に成功する。「都にいれば安全」という認識が人々の間で広がり始めた頃、鳴りを潜めていた”魔神”
の活動により、都は徐々に領土を狭めていった。魔神の登場から20年ほど経った天慶元年。圧倒的な身体能力を持ち、鬼討伐を専門とする若き勇者"シキ"は、誰も成し得なかった魔神討伐に挑む。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-10 15:14:50
4332文字
会話率:48%
天慶2年11月21日(939年)国府軍に徴兵された農民A衝撃の物語――
最終更新:2015-07-07 18:00:00
845文字
会話率:50%
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この物語は史実に基づいて創作されておりますが、完全な史実本ではありません。
歴史エンターテイメントとしてご覧頂ければ幸いです。
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今は昔、豊田と呼ばれた邑の物語。
繁栄の頃には領内に下総国庁を抱え
た由緒あるその里は、平将門が起した承平天慶の乱を迎えて一時代が過ぎ去ると、次第々々に鄙へとその姿を変えて行った。
そして時代は移ろい天正の御世。
豊田三十三郷と呼ばれて久しいこの地は、常陸平氏の末裔とされる豊田氏が統治していた。
しかし、連綿と続く一族支配も関東から吹き荒れ始めた戦国の渦に巻き込まれた今、最早安穏としてはいられなくなっていた。
隙あらばと、豊田領を狙う勢力があったのだ。
茨城県内の隠れた戦国史を現代に蘇らせた戦国時代小説、謀略。
豊田氏と多賀谷氏の相克は何れに軍配が上がるのか。
縦書きに変換してからご覧いただけると読みやすいようです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-06-26 22:00:00
127161文字
会話率:39%
東京郊外にある私立天慶学院へ入学した少年、|戌峰柚太(いぬみねゆた)。
新たな生活と楽しい学院生活に期待に胸ふくらませていた彼。だが、桜咲き乱れる校門をくぐった先に待っていたのは楽しい学院生活ではなく…………。
白のセーラー服に身を包
んだ黒髪美少女に刀を突きつけられ、
「戌峰柚太!! 私の自由を賭けて、私と死合いなさい!!」
何故か命がけの果たし合いに。
柚太の日常の九割は波乱と災難でできている!! 学院バトルラブコメディー開演!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-05-21 19:11:07
13512文字
会話率:44%