目が覚めた時、オレには親がおらずイタチ族の勇者として世界樹に預けられていた。
ここは”想いが力をもつ大地“ネズミ・イタチ・カエル・インコ・トカゲ・リスといった人間と話せる動物たちが”言葉ある種族“として暮らしている。
”勇者“の役割は、
魔力によって心を蝕まれ”魔王“となってしまった生き物から皆を守る事ではあるが、ここではそれ以前に自然そのものが脅威である。
例えば自分の顔くらいのスズメバチやバッタが集団で襲い掛かってきたり、精霊の戯れで命を落とす事もあれば、ナマズや鯉に一呑みにされかけることもままある。
特に猛禽類は恐ろしく、トンビや鷹は炎は吐けぬ物の、その巨体とするどい爪でドラゴンと縄張り争いをしている。
キツネやタヌキなどの肉食動物すらも自分たちの背丈より大きく、熊や猪といった大型獣はもはや巨人と同レベルの存在、陶器の巨人の頭がクマに引き裂かれ地面に転がっている事もある。
そんな不思議な少し危険な世界で、オレは人々を守る勇者となった、ゆえにオレは世界を変える。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-22 17:00:00
941文字
会話率:40%
子供の頃から不思議な力を持っていた日野崇。隣に住み、自分にとって一番の相棒である瀬尾野めぐみとともに、少々平凡とは言いがたいが、それでも変わり映えのない毎日を送っていたが、ある日、二人は帰途の途中にある殺人事件に遭遇する。
大型獣の仕業
だと言われるその殺人事件は、だが、二人にとっては従来の獣の仕業ではなく、何か別の、獣ではない何かの存在を如実に突きつけるが、それを表立って言うことも出来ずその事件を見守ることとなった。
獣ではないと大声を上げることも出来ないその事件は、やがて徐々に街中へと広がっていく。
そんな日常を送る中、崇は校内に入り込んだ野犬に襲われる一人の女生徒、井上歩を助ける。初対面のはずの井上だが、何故か崇の姿を見るや不思議な言葉を残し、まるで逃げるようにその場を後にする。
そしてめぐみにも変化は訪れる。集団下校に参加しなかっためぐみの学園に崇が訪れた日。人気の無い校舎に戻らなくならなければならなくなっためぐみは、今や町中を縦横無尽に殺戮を行うそれに襲われた。辛くもそれを退けためぐみだが、代わりに一つの事実を突きつける。
獣とといわれていたそれは、人間にしかあり得ない柔らかさを持っていたのだ。
事件の中心へと確実に導かれた崇とめぐみは、それでも自分達が出来る範囲内で情報を集めていく。かき集めた情報から、二人はこの事件の被害者の仲間から話しを聞くべく出かけるが、そこで再び事件に遭遇してしまった。
驚く二人の前に現れたのは、死体を目撃した井上の姿と、自分達が情報を聞き出すべく向かっていた相手の死体だった。井上の様子に怪訝なものを感じつつも、あえてそれをめぐみは口にはせずに崇とともに井上を見送る。
その数日後。崇はめぐみからおかしな忠告を受ける。井上には気をつけろ。そう告げためぐみは、その理由を告げず、ただその言葉だけを崇に突きつけると、その場から走り去った。
煮詰まらない思いを抱きながら、崇はめぐみの忠告を無視するように井上を訪ねるが、それを制するかのように、めぐみは井上を呼び出し、帰途についていた。
慌ててそれを追いかける崇。全ての事件の全貌は、無情な姿で二人の前に現れる。受け入れがたい事実を前に、二人はなすすべもなく事件を起こしていたものと対峙することとなる。
この作品はpixivに掲載されています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-21 20:39:38
59497文字
会話率:40%
大陸の南で砂漠と断崖絶壁に挟まれる綾京国の都慶寿では、一月程前から奇妙且つ猟奇的な事件が続発していた。連続勾引と大型獣に因ると思われる惨殺事件である。
綾京は他国に比べて妖の出現が非常に多く、慶寿は妖が最も跋扈する危険域であると同時に妖
退治を生業とする退治屋の総本山でもあったが、綾京は過去に被った退治屋の騙りの害から、国内の退治屋を国に登録する鑑札制を敷いていた。最高位の一札から下の仮札の五札位を俗に札持ち、鑑札制度に与さぬ無資格者を潜りと言った。便宜上妖も五階位に分類され、下から妖雑、下妖、中妖、上妖、大妖、妖雑と下妖を纏めて卑妖、中妖と上妖を貴妖と括った。神にも近いと畏れられる大妖は別格で、一札でも敵わないとされていた。
既に十六の若さで凄腕として名を馳せる潜りの退治屋吉蝶は名前以外の一切が不明の謎の少女。一月前に彼女に弟子入りしたばかりの千砂にも語り難い過去が有ったが、互いの事を詮索せぬ儘その慶寿で暮らしていた。
二人は、情報屋と潜りへの仕事の斡旋屋、そして妖に憑かれ妖に変じてしまった人間堕妖専門の退治屋を兼ねる集団「小塚」の頭領甲斐からの非公式の依頼を受け、惨殺事件の調査に乗り出すのだが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-15 10:55:51
120616文字
会話率:23%
ここは大型獣人達が心豊かに過ごす街。
寒さの厳しい冬、夜も明けきらないときから白いオオカミが出掛けようとしています。
オオカミは街の獣人達に挨拶をしてまわりますが、思いが抑えられないようで・・・。
連載『諦めの早い金融人の肉食異世界草食チ
ャレンジ』のお兄ちゃん白オオカミ、カイくんが一人で歩いてしゃべります。「老夫婦と治安」で出てきたガウンコートのその後。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-20 22:34:25
2505文字
会話率:43%
大学生の日村陽太が風呂場のドアを開けた時、猫の村へと飛ばされていた。
人違いだったため元の世界へ帰ることはできるらしいが、それには時間がかかるらしく、陽太は村に一匹だけの白猫・カリンに世話になることになる。だが、猫の村には問題が多々あるよう
で……。
退屈を持て余す青年と、ツンデレ美猫の物語。
コバルトさん企画「ネコ小説賞」に投稿したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-10 13:34:56
29822文字
会話率:37%
騎士になる試験の一つとして、ある村に派遣された見習い騎士の僕はそこで監視役と名乗る少女と出会う。マイペースな彼女に振り回されて日々を過ごしていた時に、突如危険な大型獣が村の近くにいることを知り――。
ヘタレ見習い騎士と監視役少女とのドタバタ
王道ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-04-05 17:06:46
9396文字
会話率:37%