呉服屋の息子九郎は商家の末子の身でありながら武者修行の旅に出る。野を超え山を越え故郷を離れること二十一日目。その近在では最も栄えている町へとたどり着く。
ほんの数日の骨休みのつもりで旅籠に逗留するのだが、勘違いを重ねたあげく一人の少女を
娼屋から救い出すこととなってしまう。
「縁あるゆえに援けたまで」と本来の目的地を目指しての一人旅を再開しようとする。されど旅籠の女将に諭され反論出来ず。どころか「なるほどもっともなことだ」と納得してしまう。こうして少女を生まれ故郷まで送り届けるべくの、二人旅が始まった。
……一方その頃、とある噂を耳にした者たちが動き始めてもいた。
※タイトル変更しました(2016/4/21夜)
旧タイトル 九郎良俊、推して参る折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-04-30 21:14:31
84402文字
会話率:26%