ボーロンには野望がある。それは、勿論!出版である!ネット小説に応募したボーロンは、遜り謙遜する作法は知ってはいるが、それは無意味だと考える男であった。ボーロンは変名であり本名は峰良也という。
峰良也には相当の社会的影響力があり、出版社に自分
の「文学」作品を出版させ二万部程度であれば売り切れる程の知名度はある男であったのだ。右翼と呼ばれたりインテリ八九三と言われたりもしたが、彼が街頭に街宣車を走らせ演説をする時、警官たちが彼を護衛するかのように周りを固めて立つのだ。壇上に英雄のように立ち、演説する彼は「国家意志」と「天皇意志」を同一視して熱く語り、そしてその話は筋が通っており、多くの聴衆を魅了するのだ。彼は実際には真正の民主主義者であり自由主義者なのだ。共産党員でありながらもカトリック教徒である矛盾した美しい妻を持ち、「僕は女の魂の美しさを純粋に愛するのだ。君の姿は美しく光り輝いていて君の魂も美しい。次の世があれば次の世も、その次の世があれば、その次の世も、僕は君を愛し続ける事を誓おう」そう誓った彼はロマンチストでもあった。
君ねむる あはれ女の 魂の なげいだされし うつくしさかな この前田夕暮の歌に自分の恋愛経験を重ね、深いシンパシーを感じる峰良也は、若いころ文学青年だった。だからこそ、自分の「文学」の実力でその価値を認めさせるために、ボーロンという変名でバッシャ船の物語をネットで書き続けていたのだ。
バッシャ船はバッシャブネと読み、峰良也の故郷の方言で、バッシャの語源は判らない。江戸末期のころから大正時代くらいまで、朝鮮沿岸、台湾、ルソン島あたりまで漁に出る七~八人乗りの漁船であったらしい。今はもう存在しない。
その峰良也がまさか異世界に転生するとは、未だ知る由もなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-02 06:49:09
2215文字
会話率:10%
太郎は筋骨隆々、身の丈六尺を越える益荒男である。美しい妻とともに仲むつまじく村での生活を送っ
ていたのだが、そこへ庄屋が決して断れぬ相談事を持ち込んできた。
最終更新:2018-05-18 12:09:32
3942文字
会話率:31%
仕事一筋だった主人公は四十代半ばにして、若く美しい妻をめとった。それから半年は順風満帆な生活を送っていたのだが、近頃は深夜に目が覚めると、決まって部屋の暗闇から不穏な気配を感じるようになる。主人公は妻が原因ではないかと疑い始め……。
最終更新:2016-08-15 21:00:00
6298文字
会話率:27%
都心にそびえ立つ54階建てのタワーマンション、クリスタルパレス。
そこで若く美しい妻と娘とともに絵に描いたような幸せな生活を営む浮気男は、最上階に住む〝殿上人〟、絶世の美女と出会い、精神の安定を失う。
最終更新:2016-05-01 21:55:59
3557文字
会話率:4%
気弱だがまじめで仕事熱心な夫ダニエルはあるとき美しい妻ソフィアの怪しい行動に気が付く。疑いたくなければ事実を知るべきだと街で評判の何でも屋に妻の浮気調査を依頼して数週間。調査によれば妻の浮気相手には王国騎士、近衛騎士、将軍に果ては宰相、複数
の上流階級の男が見え隠れしていた。意を決して浮気現場に飛び込んだ夫だが、そこで見たものとは・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-20 00:39:55
9139文字
会話率:53%
今日もエム氏は、美しい妻の声で目を覚ました。しかし、エム氏の顔は冴えない。ヴァーチャルな世界にも、厳しい商業社会は存在しているのだ。いたるところにインターネットが普及し、生活は便利になったが、果たして人は幸福になったのだろうか。
最終更新:2014-08-16 13:49:44
2542文字
会話率:31%