千堂勇悟には幼稚園の頃から高校までずっと一緒に過ごしてきた双子の姉妹がいる。
ご近所どころか家が向かい同士であるために、何かとイベントがあれば行動を共にしてきた。
姉の名前は一宮結衣、妹の名前は一宮愛依――そんな二人とは高校生になっても変わ
らぬ日々を過ごすと思っていたのだが……。
結衣からは妹は勇悟のことが好きと伝えられ、愛依からは姉は勇悟のことが好きと伝えられ……姉妹同士の押し付け合いならぬ『押し付け愛』に巻き込まれることになり……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-01 23:13:11
3568文字
会話率:44%
――ある日、何の前触れもなくクラス全員の財布が盗まれた。
「管理はどうなってんだよ!」「お前が盗んだんじゃねぇのか!?」「そういうテメェはどうなんだ!」
怒号が飛び交い、お互いがお互い疑心暗鬼に陥る教室。
学力が全てであり、イジ
メの横行する淀んだ進学校で起きた大胆な盗難事件はやがて、杜撰な管理の責任の押し付け合い、苛烈な犯人探し、容疑者に対する陰湿なイジメに発展していく。
誰が? どうやって? なぜ目立つにも関わらずクラス全員のサイフを盗んだのか?
財布の管理に携わった木戸は自身の大切な人の為に、表沙汰になるタイムリミット二日の間に犯人を捜し、一人財布の奪還を試みるのだが――それはこのクラスの誰がための破滅/救済への第一歩であった。
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全23話完結済み。一時間くらいで読める読切り学園ミステリーです。
十代の頃にライトノベル研究所で別名義で書いた、文庫一冊分の長編処女作品です。
Why done it?(なぜそんなことをしたのか?)という動機に重点を置いた青春ハードボイルドとも、青春ミステリーとも、青春サスペンスともつかぬお話。
中身はなろうの主流からことごとく外れており、ひたすらシリアスです。コメディ要素ゼロ。ヘイト多め。形はミステリですが個人的にはハードボイルドの亜種だと思っています。
またもう一つ投降している拙作「宿屋の倅」とは180度方向性が異なりますので、あちらの様な話を期待された方はきついかもしれません。
それでも読んで頂ける方がいれば、暇潰しでも構いませんのでどうか宜しくお願い致します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-12 19:05:22
85969文字
会話率:28%
1996年、少年の失踪事件が発生した。
失踪した少年は市井勇騎。
問題のある生徒であったが、不良という訳ではなく、公私ともに失踪に至る動機も見つからず、
かといって事件、事故に巻き込まれたという可能性すら疑わしい特殊な生徒だった。
警察の懸
命な捜査もむなしく、やがて捜査は下火になり、彼の事を誰もが忘れていった。
そして2016年、少年が行方不明になったと目される近辺で一人の少年が保護された。
その容姿、その発言。それは20年前に失踪した市井勇騎とうり二つだった。
20年の失踪の自覚のない彼に警察は疑いながらも事情を説明した。
君がいなくなって20年なっていると、
普通なら絶望や状況を理解できなくてもおかしくはない、だがそれまで反応の乏しかった少年は目を爛々と輝かせ、質問を続けた、それは身内の事でも、自分のこれからの不安でもなく、世界が今どうなっているのかと。特殊な生徒だ。そう記録にある意味をその場の誰もが理解した。
そんな市井勇騎は常識外のこの状況を知るために、門外漢である警察の手を離れ、ある家を訪れていた。そこは都市伝説研究所、通称トケン。
彼はそこで彼のような『特殊な事情』に対応できる知識と経験を持った所長の烈火たちに任されることになった。烈火の監視下で、日常生活を始める勇騎。
だが、持ち前のトラブルメーカーをいかんなく発揮、高校復帰初日に学校一の問題児とトラブルを起こす。そして敷かれた市井勇騎に対する厳戒令。
そうして勇騎の手元に渡ったのは呪いのお守り。14日間持ち続けると持ち主に不幸が訪れる。
それを回避するためにそれを誰にも知られずに渡す事。
当然勇騎はそれを意にも介さず、トケンのメンバーのきららを借りて期限直前に犯人を探し出す。
呪いは偽物、人の悪意を見て安心するためにだけに巻かれた悪意。
だが、勇騎はこの時感じていた、自分と同族、明らかに人ととして大切な物をいとも簡単に『捨てた』存在を、
一旦の終幕を迎えた呪いのお守り事件。しかしその1週間後、事態は思わぬ展開を迎えた。
今までの呪いのお守りの押し付け合いを記録した映像が出回り、そして本当に呪いとしか説明がつかない事態が発生してしまった。
紛い物ばかりの状況に本物が紛れ込んだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-31 18:00:00
107317文字
会話率:56%
相馬夕梨(ユーリ)はいつの間にか異世界の地を踏んでいた。隣には同じ日本出身の青年、神崎晴夏(ハルカ)。剣と魔法とたくさんのファンタジーが溢れる世界。
呼ばれたのは、どちらか。
「あの、間違いなく勇者的な王道を歩まれているのは晴夏さんで
すし」
「いや、これはラブストーリーだって騎士とかいるし。相馬さんの幸せを俺は力強く祈ってる」
譲り合い、押し付け合いつつ同盟者たちは逞しく今日を生きる。
その中で出会った、騎士ではなくある捻くれた魔法使いとの、ユーリの恋のお話。
「あなたのために此処に来たのだと、わたしはいつか胸を張ってあなたに言いたい」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-24 21:38:29
4370文字
会話率:57%
魔王様の悩みの種は後継者がいないこと。マッドサイエンティストな長女、剣術馬鹿な長男、覆面作家な末娘。三人はそろいもそろって「王になりたくない」と押し付け合いをしていた。そんなある日、宿敵(と向こうに勝手に思われている)聖教国から勇者が差し向
けられるという噂が立って……? なんちゃって異世界で繰り広げられるすちゃらかファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-01-11 15:14:22
35213文字
会話率:48%