鵙(もず)神社の来歴についてここに簡記する。
神社に関する最も古い記述は室町時代にまで遡る。
当時、神社は土着の山神信仰の場として細々と機能していたに過ぎなかった。
麓の村の主産業である養蚕の成就を山神に祈ったことがそもそもの起こりとされ
る。
その村を野盗が襲った。
絹を奪い、女子供を拐かした。
果てぬ怨嗟の中、村人は神に祈った。
野盗を殺してくれと。
程なく、野盗の頭目の死体が上がった。
松の木に喉を刺し貫かれ、風鈴のように揺れる亡骸を見て、誰かが言った。
鵙の早贄のようだと。
以来、神社は鵙神社と号した。
時は流れ、明治時代になると、養蚕が立ち行かなくなった。
村の蚕が悉く死んだ。
蚕が尽き、絹が尽き、飯が尽き、金が尽き、
飢えと恐怖に錯乱した村人の間に死が蔓延した。
人々は再び鵙神社を顧みた。
そこに現れたのが、鵙の巫女と呼ばれた娘である。
その余りの忌まわしさゆえか、
中てられたように村は次第に狂っていき、
結局、
地図から消えた。
それから百年余りが過ぎた現代において。
三体の自殺体が発見される。
彼らは一様に、己が手で耳と目と鼻を引き千切って死んでいた。
――その神社は、殺意を内包している折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-10 00:38:21
36484文字
会話率:13%
祖父母の家で暮らす大学生。成人式の日、帰ろうとしていたところを呼び止められ……。
最終更新:2014-08-10 00:06:54
6239文字
会話率:35%
終業式よりちょうど2週間が経過した7月の末。
僕は久しぶりに級友の小早川と会った。
たった2週間の間に驚くほどやつれてしまった小早川は僕に言った。
「呪いってあると思うか?」
最終更新:2014-08-09 19:01:55
8752文字
会話率:52%
脳髄から、華が咲く。
ブログ「観察日記」。どこかネジの外れた可笑しげな管理人は、植物に寄生された様子を淡々と語り続ける。次第に狂っていく男の記述。ネット上の議論は盛り上がりをみせ、彼らは次第に気付いてゆくのだった。
最終更新:2014-08-09 17:11:28
36801文字
会話率:4%
16歳の誕生日にある少女の血は不老不死の妙薬となる。
だが少女は森の奥に身を隠し、なかなか所在をつかませない。
少女の誕生日に、ある資産家が少女の捕獲を目的に1名の部下と雇われの10名の男達を差し向けた。
だがこの作戦には様々な制約が
ついていた。
・少女を無事に保護する事。
・少女の血液を勝手に持ち出さない。
・銃器の持ち込みの厳禁。
破格の報酬に釣られて雇われた男は不思議に思いつつも言われるままに作戦を執行していく。
作戦は無事に成功するのだろうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-09 11:44:53
14272文字
会話率:37%
■【ホラー/全2話】■夕刻が近づいてくる。田舎の風景が夕景色に染まり始めた際、2人の女子高校生の笑い声がした。田舎で起こった、よく考えれば怖い話――気づいて◇『夏のホラー2014~迷鳴昏恨~』企画参加作品。
最終更新:2014-08-09 02:58:34
7402文字
会話率:38%
学校帰りに突然の雨。雨宿りをするため帰る途中にあった寺によった。
最終更新:2014-08-09 00:09:31
3627文字
会話率:52%
部屋の中で、突然見つけた泥汚れ。
ついさっきまでこんなものはなかったはずなのに…?
1つの泥汚れから始まる、真夏の夜の怖い話。
最終更新:2014-08-08 23:28:01
5985文字
会話率:23%
幽霊
それはいつもみ見えてる私の友達
私、八乙女梓は幽霊が見えるの。
ある日学校で、幽霊を見ちゃったって子の話が広まり肝試しをすることになった。
最初私は参加しない予定だったんだけど、そのあと幽霊からある“噂”を聞いてしまい…
…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-08 23:00:00
4134文字
会話率:25%
ゲームをしていたはずなのだが、突然寝てしまい目が覚めたら見知らぬ土地に居た。
そこには美人の武器商人も居て俺に優しくしてくれる。そうだ!折角だし項垂れて無いで、俺はこの不思議な世界を攻略してやろうと思う
最終更新:2014-08-08 22:45:33
6087文字
会話率:58%
ホラホラ、ツレテッチャウヨ?
後ろから迫る足音。
次は君の番かもしれないよ?
最終更新:2014-08-08 17:43:58
3001文字
会話率:29%
遥か山奥にあった温泉郷『穂嘩穂嘩(ほかほか)温泉』の跡を訪れた三人の廃墟マニアの男たち。山間に今も残るたくさんの建物の廃墟を堪能しに来た彼らを待っていたのは、何故か営業を続けている巨大な和風のホテル、そして巨乳で美人な女将さんだった。至れり
尽くせりのおもてなしを受ける男たちであったが、次第に何かがおかしいと感じ、そして……!
≪『夏のホラー2014』参加中でした。≫
【補足】別サイトにも転載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-08 17:00:00
17191文字
会話率:43%
その日記は五つ。
その者達は五人。
そして、未来はただ一つ。
最終更新:2014-08-08 00:57:41
6015文字
会話率:0%
不思議な店を見つけた会社員の女性と狐顔の店員の話。
最終更新:2014-08-08 00:00:00
3408文字
会話率:49%
もうすぐ夏休みも終わりに近づいていたが、まだ満足しきれていない少年は願う。「夏休みが延びたらいいのに」と。
そんな少年に降りかかったのは幸せな出来事。少年が望んだそのままのことが起こったのだ。
少年はこの延びた夏休みをどう過ごすのか……
最終更新:2014-08-07 23:55:45
4347文字
会話率:28%
恐怖心が女の呪いから逃れるたった一つの術なのか?
就職の内定が出て最後の学生生活を満喫している栗原隆一。ある日、駅のホームで見かけた真っ赤なワンピースを着た顔を覆う程の長い黒髪の女を見かけた。会ったことがない筈のその女は隆一に不気味に視線
を送り続けていた。それ以来、女は不定期に隆一の目の前に現れる。女が現れる頻度が多くなると共に、最初は表情すら読み取れない程の距離に立っていたその女は段々と隆一との距離を縮めてきたのだった。命の危険を感じた隆一は友人の紹介で、ある住職と出会う。住職は隆一を救う事が出来るのか?そして、女の正体、女の呪いとは?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-07 23:20:58
12969文字
会話率:49%
真夏の洋館で過ごす休日。それは、幸せの日々のはずだった。主人公達が出くわす現実とは。
最終更新:2014-08-07 17:27:57
10209文字
会話率:20%
『ーー私は最愛の男を飼っている』
※カニバリズム表現があります。苦手な方はご注意下さい。
最終更新:2014-08-07 13:00:00
3011文字
会話率:19%
家事は僕の仕事。君は大好きな仕事をして、お金を稼いでくるのが仕事。
僕は、君が笑顔で元気に仕事に出かけるのをサポート。
『男として情けない』?
『夫ではなくヒモ』?
なんて言われたって気にしない。
だって僕は、楽しそうに働く君に惚れてしまっ
たんだから。
だから、僕は君の帰りを待ってる。
顔を合わせる時間がなくても、残された一枚のメモに君を想う。
君にベタ惚れの僕と、僕に愛される、左利きの君。
僕は、君を待っている。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-07 12:00:00
4411文字
会話率:31%
この話は、本当にある祭りの由来から書き出しました。
小さい頃は、その話を聞いたとき震え上がったものです。
実際にその祭りが雨などで行われない年には水難事故がありました。
作者が、小さい頃の話が……
ホラーと言われるとこれしか思い浮かばなくね
……
読んでいただけたら光栄です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-07 09:22:15
3055文字
会話率:36%