これは髪結いの魔女のとある幕間のお話。
この作品はキリンさんの「髪結いの魔女」の二次創作です。作者より許可を頂いています。
最終更新:2023-09-16 09:00:00
4033文字
会話率:38%
世間的な意味で、「髪結いの魔女」と王女シエルは死んだ。
王位を巡る一連の出来事からしばらくの時間が経ち、王国は酷く痩せこけていた。食べ物は腐り、町からは活気が失われ……王位を継承した女王イザベラに対しての不満は募るばかりであった。
そん
な王国の果てで、ロゼッタとシエルは平穏な暮らしを送っていた。誰に脅かされることも、指を刺されて笑われることもない。そんな幸せな暮らしを。
しかし、それは唐突に崩れ去る。
王国中で噂されている原因不明の呪いにシエルは脅かされた。解呪は不能、このままではいずれ死に至る……ロゼッタはシエルを呪いから救うべく、今一度平穏に背を向けるのだった。
「取られたなら、倍にして取り返してやる!」
キリン作品史上初のシリーズ連載、堂々開幕!
前作リンク↓
https://ncode.syosetu.com/n0929ig/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-21 16:54:05
10630文字
会話率:42%
田舎者の少女ロゼッタは、王国のパーティにて理不尽な強要を受けた。自分からぶつかって来た大司教は謝りもせず、挙句の果てには自分に感謝を述べろと怒りを露にしてきたのである。
身分の差は明確、面倒事は避けたいロゼッタだったが、彼女はそこで運命的
な出会いを果たす。春雷の如く現れた第二王女シエルが、大司教の頬を勢いよく叩いたのである。
ロゼッタはシエルの正義、芯の強い人柄に惹かれ、やがて二人は身分を超えて友情をはぐくんだ。──だが。
「シエル・ニーベルンゲン。我が神は、お前を罪の具現……つまりは魔女の生き残りだとご教示くださった。──魔女は、殺さなくてはなぁ?」
先程シエルに論破をされた大司教は、何とシエルのことを魔女だと言い放ったのである。根拠の無い罵詈荘厳、助けてくれない人間たち……絶望する彼女は、最後までロゼッタの安否を気にかけていた。
「ほんと、かっこいいなぁ」
髪の毛を抜き放ち、ロゼッタはシエルを救うべく魔法を行使した。炎は兵士を燃やし、大司教の大それた妄言が嘘だという事を明るみに引きずり出した。
そう、ロゼッタは魔女だったのである! 彼女は魔女である自らの凄惨な死を覚悟し、シエルに最後の別れを告げようとするが……!?
──これは、嫌われ者の魔女と王女が、絆の力で革命を起こすまでの物語──
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-12 15:33:36
39915文字
会話率:57%