ここは小さな香茶《こうちゃ》店。幻術《げんじゅつ》を使って香りをつけた、甘い紅茶を扱う店。年若い女店主ハニアは、以前は一人前の幻術師《げんじゅつし》になるべく、養成学校に通っていた。
幻術師とは、一言で言えば『いかさま師』。様々なイメー
ジを具現化して、客をまぼろしの芝居の主人公に仕立て、楽しんでもらう商売だ。だが鼻の良さがあだとなり、香りしかイメージ出来ないハニアは、幻術師の道に見切りをつけて学校をやめる。
細々とお店を続けているハニアのもとに、ある日恩師カークゥの息子、カシュアが「弟子入りしたい」と訪ねてきて……。
これは香りを愛する人たちの、香りにまつわる物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-22 20:01:40
93220文字
会話率:40%
諸国を旅する「土地のメルヘン研究家」。彼は「茶樹王」と名乗る精霊に出逢い、「俺の手の中の花になれ」と誘われる……。少し歪な手のひらサイズの物語。
最終更新:2019-06-21 21:41:33
1400文字
会話率:0%
ロレンシア家のご令嬢エレナーダは奇妙な娘だった。彼女の異名は「ゴースト憑き・気狂い・お姉さま・女傑」。そんな彼女は真実普通ではなかった。彼女には何故か本来のエレナーダの魂に加えて、奇妙な同居人がいたのである。しかしそんなことは周囲の知るとこ
ろではなく、彼女を巡ってあれやこれやの勘違い。そんな少女の平穏と激動の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-26 20:00:53
116972文字
会話率:54%
しがない大学生だった主人公は突如世界を移動する。魔女ミレーナと出会うも、彼には特別優れた才能も無かった。非情なミレーナを前に何の抵抗もできず、彼女の研究成果である魔導人形として彼は生きることになる。魔術式により彼女の命令に逆らえない現実、
異世界という味方のいない状況、それでも彼は自由を夢に見て今日も生きる。
ちょっとシリアス気味TSもの。言いなりになるのは主人公です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-14 11:03:37
99672文字
会話率:54%
気づけば、転生というものを果たしていた。何故か前世の記憶がある。しかし必ずしも人間に転生するということもないらしく、転生を繰り返す内に獣や虫を経験した。その中で幾つか法則を見出し、漸く人間に戻れるかと思えば、随分と大きな爬虫類になってしま
ったようだ。不思議なことに同じような存在は見当たらない。取り敢えず翼を乱雑に羽ばたかせ、昔夢見た空へと飛び立つ準備でも始めよう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-29 21:35:45
34438文字
会話率:40%