※この小説は、町田康『くっすん大黒』をオマージュしたライトノベルです。
二十歳の大学生・藤野陽(ふじの よう)は、ぬるい生活を送っていた。授業には出ず、親の仕送りでギリギリ生活し、動画サイトとまとめサイトに埋もれて生きる毎日。希望も夢も熱
意も、もうとうに消えていた。
そんなある日、彼の部屋に大黒様の石像が届く。部屋の隅に置いておくと、突然中から、銀髪で和服姿の小柄な少女が出てくる。見た目はロリ、中身はババア、名を寿々璃(すずり)。自称「福の神」とのことだが、なぜか陽の冷蔵庫が爆破される。捨てても先回りして戻ってくる彼女と、同居することになった陽の生活は、次第に「ろくでもない方向」へと転がっていく。
寿々璃の推薦で始めた「社会復帰」のバイト先は、「アットホームな職場」がウリのファストファッション店。だが待っていたのは、朝礼でポエムを朗読する全身アロハのアフロ店長、語尾が全部「☆」の働かないギャル、令和の中原中也、業務連絡をすべてラップでこなす男という、常識をぶっ飛ばした同僚たちだった。すぐに耐えられなくなり限界を迎える陽。
今度は友人とVチューバ―活動を始めることに。しかし初配信で音声設定ミスにより、可愛いアバターから陰キャ地声を世界に轟かせるという事故を起こし、さらに翌日には配信動画が消えていた。恥をかいただけで終わったが、世界がちょっと広くなった気がした。
地に足を付けた生き方として、農業で生きていこうと決意するも、今どきは「スマート農業」になっており、ドローンとセンサーとAI管理。結局、始める前からあきらめてしまう。
それでも、日々は続く。社会に出ることもできず、何かを成し遂げたわけでもない。けれど、陽は寿々璃とくだらないことで笑い、今日をなんとか生きていく。ダメ人間のまま、福の神と過ごす、そこそこににぎやかな日々。ポンコツ福の神と、人生消化試合中の大学生が繰り広げる、ゆるくて情けなくて、でも温かい「再生未遂」コメディ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-06 17:49:02
11933文字
会話率:49%
『宇治拾遺物語』にある『出雲寺別当の鯰になりたるを知りながら殺して食ふ事』の二次創作です。町田康氏の宇治拾遺物語現代語訳を読んでいて面白かったので、鯰サイドの話を書きました。
最終更新:2022-08-30 11:14:54
2513文字
会話率:55%
エロゲに親しみ育った俺は、しかし、時代は異世界ものブーム、世間に取り残された落伍者なのであり死にたいなあとは思わないけど敗北感で胸いっぱい。そんな俺が通い始めた高校には正統派お嬢様キャラ、ツンデレキャラ、妹キャラに姉キャラと揃っていて……?
町田康から脱却しきれてないかもしれませんがインサイド・ルーウィン・デイヴィスも要するにこういうことだから、まあいいやで載せておきます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-26 20:36:48
109831文字
会話率:27%
錯綜する未来と過去と現在!
ナンバリングされた少女たちの正体は?
東京と山梨を舞台に主人公は自己成長を遂げていく!
最終更新:2014-07-05 13:37:02
11122文字
会話率:25%
美少年の綴じられることのない短い一生。
最終更新:2013-03-24 00:52:59
1643文字
会話率:0%
探偵小説であり、且つ色彩小説でもある斬新な着想に注目!
最終更新:2010-12-05 17:55:20
1453文字
会話率:0%
格差社会における庶民の姿を風刺した現代のピカソ、中川友也/迎太陽の処女作品。
最終更新:2010-11-23 20:14:01
3641文字
会話率:15%