普通の女子高生のはずの私の背中には、今大きな黒いコウモリのような翼が生えている。
コスプレしているわけではない。引っ張ってもとれないのだ。
目の前には白いフード付きマントを来た人が立っている。
「お迎えにあがりました」
マントの人が私に向か
って手を伸ばす。
「どこへ行くって言うの?」
恐る恐る聞くと、
「あなたの生まれた世界へ」
なんて言っている。
いやいや、私、日本人ですから。
神殿の風鏡の封印を解く風の乙女として精霊が守護する世界に連れて行かれた女子高生のルーラこと水城瑠羅は、その世界の王様・神官達と共に旅をしながら、魔物に覆われた風の王国を救いに行きます。
チート能力が目覚めてくれないルーラは、本当に国を救うことができるでしょうか。
黒銀の狼のお話の世界の、別の大陸の物語です。
このお話はアルファポリス様にも投稿しています
それにあたって完結済みでしたが、題名の加筆・プロローグを最後に持っていく等の編集を行いました。
一度読んでいた方にはややこしくてすみません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-20 19:42:34
72309文字
会話率:33%