魔族の住むゲヘナ国の幼女エウリュアレは、魔力もほぼゼロの無能な皇帝だった。だが彼女が持つ価値は、唯一無二のもの。故に強者が集まり、彼女を守り支える。揺らぐことのない玉座の上で、幼女は最弱でありながら一番愛される存在だった。
「私ね、皆を守
りたいの」
幼い彼女の望みは優しく柔らかく、他国を含む世界を包んでいく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-20 07:00:00
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会話率:49%
統一国家「慶(けい)」は、無能な皇帝のために衰退を始めていた。
各地で小さな反乱が頻発したが、その中で、一際大きな反乱が起きた。
〈武人の国〉と呼ばれる土地――煉州(れんしゅう)。
腐敗した王朝に対し反旗を翻した煉州軍には、若き武将の
姿があった。
初陣を飾った彼だったが、上の姿勢に納得がいかず軍を去る。
向かった先は西。
旅路の途中で、彼はある町に立ち寄った。
その町での小さな出会いが、歴史の大きな歯車を狂わせる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-19 12:38:19
124740文字
会話率:40%