東雲氷菓は、真島伊織が小学校六年生の時に転校してきた時からの幼馴染だ。
家が隣で、よく一緒に登下校し、お互いの家で頻繁に遊んだという典型的な幼馴染。しかし、中学のある時期からその態度は豹変することになる。
甘々だった氷菓は、名前の通り氷の
女となり、顔が合えば罵倒紛いの言葉を投げかけてくる始末。明らかに態度が変わっていた。
「はあ? うっざ。こんなこと正面から言ってくれるの何か私しかいないんだから感謝して欲しいくらいだわ!」
この有様である。
その結果彼女は伊織の中で、幼馴染というカテゴリーから「幼馴染だった」という存在へとシフトチェンジしていた。
そうして時は経ち、高校二年生の春。しばらく距離があった二人だが、とうとう伊織と氷菓は同じクラスになる。
氷菓は高校進学のタイミングで地味っ子から美少女へと変貌しており、リア充としてカースト上位に君臨していた。
ただでさえ陰キャでボッチな伊織が、氷菓という氷の女まで相手にするとなると、今まで以上に疲弊することは確実。
何事も出来れば省エネで平穏に乗り切りたい伊織にとって、氷菓の存在はまさに百害あって一利なしだ。これから面倒な日常が始まってしまう……。
そう思っていたそんなある日、伊織の元にもう一人の幼馴染――雨夜陽が転校してくる。
陽は幼い頃のノリで激しいボディタッチと、まるで大親友だったかのようなフレンドリーさ。
二年になっても相変わらずボッチの伊織にとって、高校で初めて出来た友達のようで満更でもなかった。
陽もまた美少女で、周りから明らかに注目され、またも伊織の平穏な日常が脅かされる。……だが、一緒に遊べる友達がまたできるというのも悪くないかな……と思い始めた矢先、なんとあのツンツンだった氷菓が、急にツンデレへと変貌した!!
一体何があったのだろうか……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-19 23:59:11
100034文字
会話率:55%
遥か未来、活気に満ちた港町オドールでは、自然と共に人々が暮らしていた。しかし、突然の異変が島を襲い、平和な日常が脅かされる。主人公のジリクスは、この危機の背後に潜む秘密を探るため、仲間たちと共に冒険の旅に出る。
果たして、ジリクス
は真実に迫り、島を救うことができるのか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-15 00:40:49
75235文字
会話率:24%
超能力のある西原湊。
両親にも隠し、平穏な生活を送っていたある日。
政府の差し金によってその日常が脅かされる。
それは彼の本気を出させるのには十分すぎる出来事だ。
県立高校から超能力者しか入れない学園へと編入させられたことで非日常が始まっ
てしまったが、∞の超能力で自身の生活を取り戻すために奮闘する話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-13 07:55:52
20875文字
会話率:56%
――『玉ねぎ姫』
隣国の姫君にそう名付けられた私は今日も使用人の仕事を終え、畑に向かいますが……。
荒らされた畑の前に立つ場に似つかわしくない青年。
話をするうちに気づくのですが、どうやら私を訪ねてきたようで。
不愛想ですが不思議
と惹かれる想いもあり――。
「懇親会の間は決して皆の前に現れないように」
城主様に言われた言葉が引っかかります。
再開した青年にはハンカチを常に持っておくように言われ良くない予感が強くなります。
「……お願いします。私の大切なもの渡します。だから私たちを助けて」
「契約成立だ」
これは一人の少女が真実と向き合う物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-03 13:34:14
10013文字
会話率:56%
竜として生まれたことに実感を持てないフェイリットは、山奥に育ちながら約束の日を待っていた。<十六歳になったら王城へ戻り、父王と契約を結ぶ>その約束の日が、とうとう訪れる。普通の女の子としてただ幸せに暮らしたい――フェイリットは願う。だが愛す
る人から想いを否定され、フェイリットは迎えの使者からも逃げ出すことになる。それも竜の姿となって。自分はやっぱり竜だった――驚いて空から落ちたところを、一人の青年コンツェに救われる。コンツェは敵国の公子で、フェイリットを自分の国に連れ帰るという。
そこは暗い過去をもつ皇帝の国だった。皇帝ディアスは、斜に構えて本当の自分を見せようとしない。衝突を繰り返しながらも、フェイリットはディアスに惹かれていく。
そうして王女の身分も、竜であるという正体も秘密のまま、敵国での生活に溶け込んだ頃。平和な日常が脅かされる事件が起きる。使者たちがフェイリットを連れ戻しに来たのだ。敵国の王女であったことが露見し、フェイリットは慣れ親しんだ者たちと別れることになる。父王はついに痺れをきらし、戦争の口火を切ったのだ。
フェイリットは敵も味方も超えて「ディアスを守りたい」と願う。竜として契約したい相手は、敵国の皇帝だったのだ。フェイリットは離れ離れになったディアスを救う方法を模索する。だが、戦況は進みディアスは国もろとも追い詰められていくばかり。そんなフェイリットを助けるべく、新たな存在――千年前の伝説の竜が現れる。
*旧題:「忘れ去られし王への贈り名」「IcPal」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-03 17:05:15
586772文字
会話率:40%