お願いだから、俺のお小遣い少し上げてくれないかな?
最終更新:2023-11-25 03:00:00
1715文字
会話率:52%
「ごめんなさい、ごめんなさいお姉様!」
そう言いながら口の端を少し上げて、妹は私の婚約者を奪った。
婚約者は当然の様に「婿養子に入るのだから妹でもいい筈だ」と主張する。
妹と2人で我が伯爵家を継ぐのだと。
しかし父はそれを良しとせず、ある条
件をクリアした場合に限って、許可するかどうかを考え直してもいいと言う。
それだけは絶対にさせてはいけない。
私に出来る事をやらなければ!
ここから私の反撃が始まるのだ‥!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-11 19:44:03
82391文字
会話率:32%
「女の十手持ちで悪かったなぁ。だがよ、おいら、見逃しゃしねぇぜ!」
雨の振りそぼつ西亥堀河岸。女郎花に埋もれる娘の猟奇死体…………。
しかし、駒吉は、力なく小さな溜息を吐いて笑った後、自分から歩き始めた。
「やっぱり、なぁんにも、わかっち
ゃいない」
お静は思わず駒吉を追いかけた。
「でも、もう気が済んだだろう? あんたのことを慕ってる元半玉さんに会ってきたぜ。今じゃ押しも押されもしねぇ日本橋の芸者さんだそうだ。とっても感謝していたぜ。これを機会に千世に戻りな」
「おまえみたいな小娘が指図するんじゃないよ。わちきのことは、わちきで決めるさ」
駒吉がお静を鋭く睨んで顔を背けた。顎を少し上げて粋に遠い夜空を見上げたのは、最後の意地尽だったのかもしれない。
女岡っ引きの静。得意は捕物で命を落した母親ゆずりの百発百中簪投げ。病床の父親が推理し、正義感の強い娘が簪投げの秘技で悪を追い詰める。吾妻橋の文吉シリーズ姉妹編です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-08-06 01:00:00
75211文字
会話率:43%