西暦二〇七〇年。『科学特区・相模』
そこは、かつて『零面相』と呼ばれた男の活躍によってできた、学問の都。
『科学特区』の研究により、人類は宇宙へと進出するようになり、かつて世界の裏側に存在していた魔法や、科学の発展とともに開発され始め
た超能力は、その存在が証明され、『虚数物理学』として確立した科学分野となった。
かつては世界中に蔓延していた、超能力者に対する差別や偏見も徐々にではあるが確実に軽減し、 しかし、その一方で急速に一般化した超能力や魔法を悪用した犯罪は増加の一途を辿り、反政府勢力を標榜する過激なテロリストはより兇悪化し、急速に国際化する世界は過激な犯罪者は大量に発生していた。
こうして、一歩間違えれば滅亡すらあり得る危ういバランスの中で、人類の歴史は次のステージに移っていた。
そんな世界の中の日本で暮らす少年、青海(あおみ)・寿限無(じゅげむ)は、とある凄惨な事件から、両親を凶悪な超能力犯罪者に殺されてしまい、その復讐のため、日夜凶悪犯罪者を見つけ次第殺していく殺人鬼となり、仲間達とともに犯罪街を暗躍するのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-23 13:57:40
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まだ寒いバレンタイン・デーの前日、当時まだ大学生だった僕は、銀色のリボルバーを二挺、クルクルとガンスピンさせて咥え煙草を吹かす、いかにも物騒で、かつ愛想の欠片もない無口な、しかし美人な椿波雲(つばき・なぐも)氏とお知りあいになってしまいま
した。
波雲氏は、冥府という世界からやってくるタロンとかいう連中を銀の銃弾で送り返すという、いかにも胡散臭いことをお仕事にしていた。
そんな果てしなく毒電波な波雲氏の助手、正確にはバイト待遇のパシリとなった僕は、果たしてどうなってしまうのでしょうか? いえ、どうにもならないんですけどね。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-04-26 18:24:43
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