これは、ある青年が、婚約者をキッカケに、耐えるだけだったのを止めた話。 / ペデュール王国では【青】が高貴な色として愛されている。ジェイコブが嫡男として生を受けたエルウィズ伯爵家は「シャーリーブルー」という新しい青の染料を作り出したことで財
を成した家だ。そんなジェイコブには、婚約者がいる。伯爵家にとって最重要な存在である「シャーリーブルー」の生産を安定させるために結ばれた、政略的な関係の婚約者。名は、ローゼマリー。隣国ジュラエル王国の伯爵令嬢だ。住む国が違う事もあり、二人のやりとりは手紙だけだった。婚約を結んで少ししたある時、両国を行き来していた人間から「ローゼマリー嬢はブサイク」という話がジェイコブの耳に入る。その話はあまり広めないようにと通達を出したものの、ペデュール王国の社交界ではいつの間にか「ローゼマリーはブサイク」という話が広まってしまう。その噂を否定するための材料――絵姿――を手に入れる事も出来ず、ジェイコブは噂が風化するのを耐えるしかなかった。次第に、ジェイコブ自身も「ああ婚約者が(ブサイクな)令息」と語りかけられるようになった。そんな中、ついにローゼマリーが嫁ぐ為にペデュール王国にやってくる日がやってきて……。 / 話の設定上、ブサイクという単語が凄い飛び交います。 / とてもとても軽いざまぁがありますが、本当にちょびっとやり返す程度です。 / 完結済み、各話順次投稿します折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-05 18:00:00
33795文字
会話率:28%
とある王国。栄えある遠征隊の叙任式において、侯爵令息ガルディウスより国王に自身の婚約解消を求める陳情がなされる。ガルディウスの婚約者は伯爵令嬢であるレティシア。彼女は、この国において「賢人」と評される聡明な女性であった。
この婚約破棄がどの
ようになされたのか、いかにして彼女は賢人と呼ばれるようになったのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-18 08:02:43
89448文字
会話率:55%