目覚めたのは、死後の図書館。
神から渡された「転生カタログ」には、テンプレ通りの異世界人生がびっしりと並んでいた。
スキル無双、ハーレム、スローライフ、追放からの大逆転──どのページも、どこかで見たような世界ばかり。
面白くない。選べない。
僕はカタログを閉じ、“誰にもならない”ことを選んだ。
これは、転生しなかった僕が“読む側”に回りながら見つめる、物語と人生の断片集。
テンプレを越えて、生きたいと願う者たちの記録。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-03 06:10:23
6750文字
会話率:31%
「お前は、ここで生きていけない──わかってるだろ?」
優しく告げるその声に、人は泣き崩れる。
漆黒の着物を纏う未来人──その名はゼロ。
感情の“制御不能性”を見抜く力を持ち、
この世界に住むべき人間と、そうでない者を“仕分ける”存在。
正義の味方でもなければ、裁きの執行者でもない。
静かに、優しく、ただ「本来あるべき場所」へと導くだけ。
「あぁ、この世界は……仕分けがいがありそうだな」
心の揺らぎを映す漆黒の眼差しが、
今、世界を仕分け直していく──。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-22 16:08:06
3203文字
会話率:18%