SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)
それは、登録者が自由に発言し、情報提供し、コメントなどで共有出来る便利ツール。
気の合う者同士コメントし合い、そこから交友関係が広がる事も多い。
! だがしかし !
使い方を
ひとつ間違えると、他人を誹謗中傷し、罵り、苦しめ、果ては犯罪にまで発展する事もある。
これは、そんなSNSの中でもとりわけ炎上が多いと噂されるMTG-roomという名のアプリにて、人の心の黒い部分を垣間見た女が自らを黒く染めてゆき、変貌してしまう物語。
主人公・佐倉美優
彼女は元々、優しくお洒落で可愛い女性だったはず。
MTG-roomを始めたのは、たまたま目に留まったある女性のファッションが気になり、リスペクトしようと思ったからだ。
ところがある日、アプリを開くと、ファッションとは無関係なスレッドが表示された。
何故?
そんな事を考えるまでもなく、その内容に美優は共感し、レスポンスしたのである。
ここから始まる“戦い”の日々。
彼氏である小塚蓮は、こんな美優をどう見る?
同級生の池山範子は、どう接する?
顔の見えない人同士、心の奥の黒い闇を掘り起こし、展開する、言葉と言葉の陰険勝負。
とくとご覧あれ!
※ストーリー設定上、非常に汚い言葉が飛び交う事があります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 21:00:00
17512文字
会話率:26%
後宮に似た施設「月の庭」
陪花・白雪(シアノ)が星まつりの最中に倒れた。
小皿に添えられた菫の砂糖漬け──そこに仕込まれていたのは、幻夢薬を反転調整した“人格破壊毒”。
命を奪うのではなく、精神を砕き、“陪花として咲かせぬ”ための毒であっ
た。
制度の帳簿からは証拠が抜かれ、流通の経路も霞のように消されていた。
だが天樞・カミーユは静かに怒りを燃やし、星の座たちの沈黙の中に刃を抜く。
「わたくしの陪花を殺そうとした──それがどういう意味かわかっている?」
副管理人ロナを制度の表へと引き出し、処断を宣言するカミーユ。
その言葉は星々すべてに向けた警告であり、背後で動く“見えない主犯”に対する牽制でもあった。
天璇の主花・アーシュラは黙し、緋の司は微笑み、誰もが何かを知っていながら沈黙する。
この庭では、叫んでも声は届かない。
制度の裏に張り巡らされた選別と嫉妬の網――その中で白雪は、ただ生き延びようとしていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-06 22:22:38
9314文字
会話率:23%