これは恋とは呼べないけれど
きっと俺は恋だと思う。(作者談)
淡くてもいい。甘くなくてもいい。
バレンタインチョコの貰い方に
ポリシーのある男子くんと
一見では恋愛観薄めに見える
クール系不思議ちゃんな幼馴染のお話です。
男子くん
の一人称で物語を紡いでます。
言葉にせずともきっと伝わる心の動き。
そんなワンシーンを短編に込めてみました。
さっくりぽっくりと読んでいってね!
面白い! なんか好き! と思えたら
ブクマやら評価やら感想やら!
ご気軽に送ってくださると幸いです。
アナタに甘酸っぱい春の訪れがあらんことを。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-12 11:17:07
9652文字
会話率:8%
遡ることひと月前、あれはそう――二月十四日のバレンタインデー。
幼馴染のなっちゃんから貰った箱を見て、僕は悩んでいた。
一年四組の前から三列、窓側から二列目の、出席番号順ではとおになく。
かと言って好きな席座っていいぞとはならず
に、くじが一番妥当だ! という担任教師の鶴の一声により決まった、何度目かの席替えで自分に与えられた席につき。
授業も終わり、さんざんばらばらとクラスメイトが教室を出ていき一人もいなくなった頃。
もう少し細かく言うならば、まだ春にはちょっと早いよね、だけど冬真っただ中と言える程冬でもないなぁ。でも日の落ちるのはまだ早いからまだ冬中という事で、もう暗くなってしまいそうな今この頃。
あぁ、そろそろ明かりつけようかな。いや、動くのめんどくさいしまだいんじゃないか、と迷ってしまう程の暗さ加減。
刻々と暗さを増していく教室の中で、僕はけなげにもまじまじと箱を目にして悩んでいた。
片手で持てるほどの大きさの、綺麗にラッピングされた箱を消しカス一つないように、手の裏側面でさっと拭いて、ついでに数日前にノリにのって描いた落書きを消して、そこで出してしまった消しカスをもう一度カスを落とすためにさっ、さっと拭き拭きして、キレイキレイにした机の、ついでにど真ん中に恭しく置きなおして、少し距離を取ろうと椅子の背もたれに背中を預け腕を組みながら、悩んでいた。
さてこれは、はたしてどういう物だろう、と。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-14 21:00:00
5502文字
会話率:24%
冬のある日に起きた、ささやかな事件―――。
二月十四日、バレンタインデー。高まっていくバレンタインの雰囲気に、恋愛経験のない女子中学生・坂井もみじの肩身は狭くなるばかり―――せっかくだから、一番の親友・キキに友チョコをあげてみようか、そ
んなことを考えていたもみじの元に、おかしな頼みごとが舞い込んできた。
隣のクラスで突然消えた、六個のバレンタインチョコ。もみじと、助っ人として呼び出されたキキが、不可解な謎を紐解いていったその先に待つ、想いに満ちた真実とは―――。
時に甘く、時に痛々しく、そして時に切ない、青春の一ページ。キキシリーズ外伝短編。第二弾。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-14 15:32:24
41439文字
会話率:59%