【本編完結済み】
俺はエマ。万年中級探索者の二十九歳。
苦節十五年。魔物の討伐だの貴族の護衛だののクソ仕事をこなし、何とか老後の貯えを用意することが出来た。そんな訳で、ちっくら早いが探索者稼業を引退しようと思う。思うんだが、十年来の相棒が実
は魔女で、何だかよく分からねえが結婚することになった。
魔女ってのはこの国じゃ疎まれる存在だが、相棒は昔っからの付き合いだし、それは問題ねえ。問題は、俺の引退届が受理されなかったことだ。昇級するだの専属にするだの、ダチのギルマスがダダこねやがって、今更遅えっての。更にはお国の魔女狩り騒動に巻き込まれ、ゆっくり隠居の予定がパアだ。
全く冗談じゃねえ。嫁は魔女だが、後ろ暗いところなんか何もねえ、まともな奴なんだ。そうとも、俺達夫婦は何処でだってやっていける、そのことを証明するため、人と魔女の運命ってのに立ち向かってやるさ。
俺はエマ、万年中級探索者。嫁はグウェン、見た目少女な氷の魔女。これは俺達夫婦が安住の地を求めて旅する、余生の記録だ。
※カクヨムにも掲載中。R15は保険です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-07 17:54:29
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