地元の子どもたちが楽しみにしている十五夜のイベント、お月見泥棒。
去年のお月見のときだった。
蓮たちの友人、尋が、雲雀町の魔のカーブを横切ろうとし、車に撥ねられ死んだ。
尋の母、杏の悲しみは深く、蓮は責任を感じていた。
いつしか魔のカーブ
で、あるうわさが立つようになった。
蓮たちはそれを確かめに行き、ふしぎなものを眼にする。
まさにそれは尋の化身に他なるまい。
お月見泥棒は、その夜だけ子どもの盗みが許される。
かくなるうえは、今年の十五夜で、尋の魂を盗もうとみんなは誓うのだった……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-18 10:00:00
25831文字
会話率:18%
【 惑 】わされた者はまた誰かを惑わせ、盗まれた者はまた誰かから【 盗 】む。そして【 傷 】つけられたものはまた誰かを──
【 原初の声 】をめぐり【 言葉 】を探す十色の生物、そして、【 人間 】たち。彼らはやがて【 闇 】との駆け引
きに取り込まれていく。僅かな【 光 】を掲げながら。
物語は類いまれなる美しい【 声 】を持つ鳥、ヴァンブランが【 魔道士 】の少年フォグに【 声を盗まれる 】ところから幕を開ける──
構成上それぞれの《Side》によって目線が切り替わっていくことになります。やがて一本に繋がりますがどの《side》から読んで頂いても構わない造りにもしております。かなりダークさを増していくストーリーになると思われますので、もし、そういった物語が駄目な方は御了承のうえ、お読みください。
毎回、短編を書く気持ちで書いておりますのでどこからでもお気軽に覗いてみてください。特急よりも各駅停車の旅──ゆっくりと窓の外を眺めたり時には知らない町で降りてみたり──そんなイメージでお読み頂ければ幸いです。
それほど更新ペースは速くはありませんがよろしくお願いいたします。
── ペイザンヌ ──
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-14 16:40:52
70580文字
会話率:40%
三人の貴族に二人の従者、牧師、社長、音楽家。そして、墓守。
《鳥狂い卿》の招待を受け集められた九人の人間が、拷問屋敷に閉じ込められる。閉じた空間で繰り返される惨劇。血塗られる館。
しかしそこは魔法で作られた世界。つまり常識を越えた
、死のない空間。殺されても甦り、何度でも死を味わう。まさに拷問屋敷。
鳥狂い卿の目的、出口の鍵は彼の狂愛【鳥】を鳥籠に入れる事だという。
【鳥】とは何か。《鳥狂い卿》は誰なのか。疑心暗鬼に陥り錯乱する人々。八方塞がりの中、人々にかけられた魔法を、墓守が解き明かす。
※一応前作『楽園と失踪』の続編。これからでも読めます。
※クローズドサークルもの。
※グロテスクな描写が多数あります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-04-03 08:48:21
13419文字
会話率:67%