広い宇宙の中で、地球人だけが音楽を楽しむことができるんだよ。音は人と人のあいだにある空気が共鳴して、人の耳と心に届くんだ。音楽は決してとらえることはできない。それはものじゃないからつかむことはできない。音楽を演奏すること、それは人間だけが許
されたことなんだ。精神障害をわずらっていた私に、父はこういってバイオリンを渡してくれた。バイオリンが、生きる糧となっていった。やがて精神障害が完治する日がきた。亡くなった母の誕生日だった。お父さん、お母さん、産んでくれてありがとう。私は父と一緒にバイオリンを部屋で母のために弾いた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2009-06-25 11:50:36
299文字
会話率:0%
ある日、母に連れられて一人の少年がコンサートホールに来ていた。そのコンサートホールではクラシックが演奏され、会場に来ていた人達もうっとりと、その雰囲気に酔いしれていた。だが、絶望はすぐそこに座っていた。静かにオーケストラに含まれる演目ヴァイ
オリンのソロを聴いていた時、繊細で美しいヴァイオリンの旋律を掻き消す爆発音が起こった。テロだった。誰を狙ったのかは分からない。このコンサートホールには世界に名だたる資産家たちが招待されていたのだ。中には悪名を轟かせている人物だって何人もいる。この絶望(テロ)が一人の少年の家族を奪い、復讐という名の紅い悪魔を産み落とした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2009-05-21 12:03:03
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会話率:30%
俺は初恋の相手に、別れを告げる。最後の演奏を彼女と共に。曲目は【STANDBYME】
最終更新:2009-03-20 17:28:18
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会話率:4%
百合(ゆり)は、プロピアニストとして、十二年ぶりに故郷、広島へ帰ってきた。自分の技術に自信が持てずに悩んでいた百合は、故郷の地を廻りながら、平和コンサートでの演奏について考え、猛練習を開始した。しかし、なかなか思い通りにいかない。納得のいか
ないまま迎えたコンサート当日、百合の身に起こった変化とは……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2009-02-11 17:45:24
4657文字
会話率:12%
とっぷりと陽が暮れた、冬休みの音楽室。合奏練習を終えた禾楓は琴沙に捕まり、なぜか、彼女に話していない筈の『約束の日』のことを尋ねられる。――これは、とある北の街を舞台に、夜空の星たちを観客に見立てた小さな演奏会に至るまでの記憶。その一部始終
。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-05-02 13:12:43
5783文字
会話率:42%
高校の演奏会を終えた私は例のごとくOBの飲み会に誘われ、参加した。これは、そんな私が見た、酒に溶けた、男たちのほろ苦い物語。
最終更新:2008-04-26 23:04:43
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会話率:45%
眠気が押し寄せて来る午後三時、六時限目。少年と少女の小さな演奏会のおはなし。
最終更新:2008-04-06 00:47:27
1755文字
会話率:15%
「場所小説」のテーマ「授業中の教室」の企画小説。隣の席の男子生徒が、授業中に机を指で叩く音に耳を澄ませる私。音階はないから、何の曲かは判らないけれど、何かのメロディらしい。いつもは何の曲か判らないけれど、それがバラードだと不意に判って……。
言葉にならない淡い恋心を描く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2007-05-17 16:40:46
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会話率:24%