揺籃(ゆりかご)のうたを
カナリヤが歌うよ
ねんねこ ねんねこ
ねんねこよ
揺籃のうえに
枇杷(びわ)の実が揺(ゆ)れるよ
ねんねこ ねんねこ
ねんねこよ
揺籃のつなを
木ねずみが揺するよ
ねんねこ ねんねこ
ねんねこよ
揺籃のゆめに
黄色い月がかかるよ
ねんねこ ねんねこ
ねんねこよ
隣で眠る妻は今年で23になる・・・事故で彼女は変わった。
姿形は大人だけど心は幼児に戻った・・・それでもいつの日か彼女の笑顔が戻ると信じて傍に居る、それぐらいしか出来ない・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-05-08 14:14:39
2948文字
会話率:69%
砂糖製の船が海を漂う。そこに乗っているのは様々な時代から来た傷ついた人々。船の時間は止まっているのだ。人々は出会い、交わり、過去をさらけ出していく。現代からやって来た子猫である三毛は彼らを見つめている。花を食べる姉妹は大正時代を生きてきた。
彼女たちは美しく、いい香りがする。昭和から来た松子夫人は優しい。他の誰よりもまともな感じがする。明治時代のイギリス人、スチュワートは変人だ。いつもカナリヤの入った鳥籠を提げている。部屋に引きこもったきり出てこない乗客もたくさんいる。ここはおかしな人間ばかり。長編ファンタジー。(この作品は2006年から2007年の間に書いた作品であり、『砂糖細工の船』の前身となる作品です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-04-10 11:00:00
197252文字
会話率:45%
高校三年生の相沢歌奈(あいざわ・かな)は、いまいち受験生になりきれない。ある日、勉強から逃れようと家を飛び出し、路地裏に小さな喫茶店を見つける。そこで、歌奈は、店主であるおじさんとその息子に出会う。
最終更新:2007-03-25 12:30:39
33397文字
会話率:49%