「傘に入れてくれんか? 行き先が一緒のとこまででいいから」
季節外れの豪雨の中、一本歯の高下駄を履いた老人に声を掛けられる。
妙な老人と相合傘で歩いたのは、夢を捨てたギタリスト、貧しさを諦めた代打ちの少年、公害病に慣れた女児、職に疲
れた警備員、無駄な残業に時を費やすサラリーマン、賭けに耽るウエイター、命を棄てた女、嘘を知らなかった夫、愛を捨てた祖父、心をすり減らした孤独な男……
老人と歩きながら、自分の境遇を淡々と受容れ、あるいは憂い、なんとかしようと足掻く。
老人は多くの人の傘を渡り、川沿いの道を歩き、山へ向かう。
昭和五十年代前半に似たどこかの時代。
自分のことは諦め、他人の幸せを願う人々が、不思議な縁で繋がる群像劇。袖触れ合うも多生の縁。
R指定に関係なく大人向けの話です。
前半はハートフルボッコな鬱展開。
中盤(第三十話以降)から各キャラの選択と行動がお互い知らない間に影響を与え合い、運命のピタゴラスイッチが動き出す。
幸せへ至る道が拓かれるハッピーエンド。
完結済みを予約配信するので完結保証です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-23 18:00:00
97891文字
会話率:22%
ハルさんとイノシシのシッシーは、とても仲良し。
ある日、ハルさんは田植えの終わった田んぼの近くで、高下駄で天気を占う不思議な男の人を見かけます。
シッシーが知っている、なぞの男の人の正体とは……?
最終更新:2020-06-24 22:53:08
1529文字
会話率:32%
六月朔日によせて
わたしはお空をながめるの
雨がふったら
番傘ベリベリ音立て広げるの
赤い蛇の目の高下駄履いて
お外を歩いて見ようかな
最終更新:2020-06-01 15:20:50
335文字
会話率:0%
本来ラブストーリーを書くのが苦手です。途中ホラーになったりコメディになったりするかもしれませんが、どうぞお付き合い下さい。よろしくお願いいたします。あらすじ、未定。短編ローファンタジーです。
最終更新:2016-08-09 07:56:56
1362文字
会話率:26%
桜咲き誇る南の国は火の都で、空色の髪の少年は一人の少女と出会う。肩上でざんばらに切った漆黒の髪に、水干と短い袴を纏う小柄な少女。足には高下駄、両手に木刀、腰に脇差を差し、悪漢達を前に少女は不敵に笑う。そして何より少女の片目は、武骨な眼帯に
覆われていた。少年と少女はやがて、都を騒がす人攫い事件に首を突っ込んでいく。(和風ファンタジーな世界で繰り広げる、少年と少女の物語です。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-01-17 20:26:58
40547文字
会話率:35%