学院一の完璧な淑女と名高い伯爵令嬢フリーダ・クレヴィング。白百合の君と称され、誰をも魅了する彼女にはひとつだけ、致命的な欠点があった。
誰にも言えない彼女の秘密を知った男は、まるで悪魔のように囁く。
「取引する気はあるか?」
お互いが望
むものを手に入れる、偽りの恋。
「私はきっと貴方を、大切にできない」
「思い出せ。これは取り引きだ。面倒な感情は互いに要らない」
それが、この上なくふしだらで甘く、ほろ苦い契約の始まりだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-03 19:00:00
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会話率:39%