結婚式を目前に、男は「果たすべき約束」を胸に街を彷徨っていた。
重く動かない身体に抗いながら、ただ、娘・文香のもとへ向かう。しかし世界はどこか異様で、人々は彼を認識しない。
やがて明らかになる事実――男・寿和はすでにこの世を去っていたの
だ。
それでも父である彼は、最愛の娘の晴れ姿を見届けようとする。
一方、式を終えた文香もまた、ふとした瞬間に感じる父の気配に心を揺らしていた。
夜、奇跡のように交わされる最後の対話。
別れと誓いを胸に、娘は新たな一歩を踏み出す――
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自分への課題として書いたものです。
テーマは「忘れ物」。
私なりに極大解釈して、「忘れ物」から「未練」にまで強引に引っ張った感じですね。でも、生前に果たせなかった約束って、忘れ物みたいじゃない?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-28 08:14:57
2182文字
会話率:38%
太平洋に屹立する人類初の軌道エレベータ。それはセカンドバベルとも揶揄される、利権と欲望の渦巻く場所だ。
50歳近い元軍人でサイボーグのトッドと、その娘ステフはセカンドバベルで問題解決請負業「トラブルシューター」を生業とする、血の繋がらない
親娘だ。
調査や交渉、荒事まで様々な依頼を電磁拳銃と単分子ナイフ、そして少々の口先と機転で解決してきた。
ある日舞い込んだ依頼はギャングに狙われた女、ミーナの護衛。
それは敵と味方が入り乱れ、国をも跪かせる組織が幾つも絡んだ大事件の始まりであった。
立ち塞がるは重武装の精鋭機械化非合法部隊。
銃弾の嵐をかいくぐり、親娘の絆がセカンドバベルの闇を撃ち抜く!
※カクヨム様、アルファポリス様でも掲載中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-05 20:59:50
238833文字
会話率:26%