【不定期に後日談を追加していきます】
――これ以上近づいたら、死ぬ。
ヒヤシンス侯爵家の“氷結令嬢”エリサーナ、十八歳。
彼女はあまりにも洗練されすぎた氷魔法の血統から、触れるものをみな凍らせてしまう性質を持っていた。結婚相手を見つける
どころか、誰かに近づくことすらできない日々。
そんな折、彼女は父に婚約者をあてがわれる。
サンフラワー皇家の“灼熱皇子”イグナイト、二十歳。彼もまたあまりにも強力な炎魔法の血統を取り込みすぎて、近づく者をみな焼いてしまうらしい。エリサーナと魔法性質は真逆だが、似たような状況に置かれている者だった。
この相手なら、互いの魔法を打ち消せる――そう親に決められた婚約。ついにやってきた顔合わせの日に、出会った二人は以心伝心でお互いを理解した。
「むしろ天敵じゃないですか」
「あぁ、本能がビシビシ警告を発している」
妙に打ち解けてしまったが、絶対に結婚できない二人は、のんびりとお茶会をはじめる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-07 17:16:22
13386文字
会話率:45%
――これ以上近づいたら、死ぬ。
ヒヤシンス侯爵家の“氷結令嬢”エリサーナ、十八歳。
彼女はあまりにも洗練されすぎた氷魔法の血統から、触れるものをみな凍らせてしまう性質を持っていた。結婚相手を見つけるどころか、誰かに近づくことすらできない日
々。
そんな折、彼女は父に婚約者をあてがわれる。
サンフラワー皇家の“灼熱皇子”イグナイト、二十歳。彼もまたあまりにも強力な炎魔法の血統を取り込みすぎて、近づく者をみな焼いてしまうらしい。エリサーナと魔法性質は真逆だが、似たような状況に置かれている者だった。
この相手なら、互いの魔法を打ち消せる――そう親に決められた婚約。ついにやってきた顔合わせの日に、出会った二人は以心伝心でお互いを理解した。
「むしろ天敵じゃないですか」
「あぁ、本能がビシビシ警告を発している」
妙に打ち解けてしまったが、絶対に結婚できない二人は、のんびりとお茶会をはじめる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-30 18:00:00
4045文字
会話率:45%
フローチェはとある小さな王国の姫として生まれた。
神話の時代から続く『神族』の血を強く引いているからか、兄弟姉妹は皆美しい白髪と神々しい美貌を有していたが、中でもフローチェは常人とはかけ離れた虹色の瞳をしていた。
「次代でついに、最後の『
神族』の末裔との婚姻となる。青い血の子を産め――それがお前たちの使命だ。赤い血の流れる子など要らぬ。産んだそばから殺してしまえ」
父に繰り返し繰り返し言われ、育てられた彼女は、それを『当たり前』と思い込んで生きていた。
政略結婚で嫁がされた男――皇帝マルセルに出会わなければ。
「私は、貴女を愛したいと思っている」
そんな夢見がちなことを宣うマルセルに絆され、彼を愛するようになるフローチェ。
想いを交わし、幸せに結ばれる二人だったが……生まれた子の血は赤かった。
※南雲皐様ご主催『#血統主義の集い』企画参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-01 21:31:19
7200文字
会話率:27%
南雲皋様主催「#血統主義の集い」参加作
※本作の内容と、タイトルの元ネタである絵画は一切関係ありません
(あらすじ)
カーネーション家は徹底した血統主義の一族。
未亡人マダム・カーネーションはそんな一族の家風に則り、二人の子供に最上の婚約
相手を用意するが……。
「お母(義母)様! 私達、婚約を破棄させていただきます!」
「な、なんですって?!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-30 18:00:00
1499文字
会話率:56%
吸血鬼は美を尊び、優秀な血を求める一族。
その中で、異端な性質を持つラミアは出来損ないと罵られてきた。
一族から逃げたラミアは優秀な血を持つ女性を探すため、女装をして貴族のお茶会へ参加するように。
そこで王城の社交界へ誘われたラミア
は運命の出会いをすることになる。
南雲さんの「血統主義の集い」企画参加作品です
※アルファポリスにも掲載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-30 18:00:00
10070文字
会話率:45%
旧く尊き血脈は、より濃く、深くするべし。
そう唱える祖父にその身を穢され続ける少女・タニアと、そんな彼女と共に育てられた異郷の少年・コウタ。共に育ち、夢を見て、少しずつ絆を深めていくふたりの手を引き離すのは、無慈悲な「使命」の檻。
ふたりが互いに向ける淡い思慕は、恋と実るべきものか、傷の舐め合いに過ぎないのか。それぞれの背負う定めが向かう先とは……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-30 18:00:00
2165文字
会話率:27%
かつて魔術の発展に寄与し、庶民に広く浸透させてきた「ミクリヤ家」。その歴史が、32代当主のサーシャで終わろうとしていた。なぜこれだけの功績がありながら、姿を消そうとしているのか。ミクリヤ家への愛を深めた「ぼく」は、みんなが興味を失ってしまっ
たその理由を探しに行く。それは、ミクリヤ家と魔術を愛しているからこそ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-30 18:00:00
8686文字
会話率:74%