「言いにくいけど、キク。あんたは完全な適合者だ」
とある国の辺境で生まれ、ロゼット家の次女としてごく平凡(?)に暮らしていたキク・ロゼット。
ある日、大した理由もないのに異世界に強制転移された。
更には拉致られ、スピリトス王国とかいう
国の第三都市とかいう都市の研究所みたいな所に連れていかれた。
そこで華の妖精の適合者だと言われ、華遣いとして軍に入ることになり――?
これは、異世界転移をしたある一人の『華遣い』が、都市の平和のために戦う物語――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-13 22:06:18
5920文字
会話率:25%
昨夜、両親が事故に遭った。アルトンとリヴィメリア・ダンドゥリオンの公爵夫妻。まだ28歳と23歳の若い夫婦だった。馬車での移動中に飛び出してきた野生の鹿と接触。御者をしていた男性と共に三名の亡くなる事故だった。
領地の屋敷に残っていて難を逃
れたのは、一人娘である私───アルメリア・ダントゥリオン、3歳だった。
これは全て自分のこと、夢でもなんでもなく今現在のアルメリアに起こっている事実なのだ。
3歳にしては、冷静過ぎる?
当たり前。今の私は3歳のアルメリアではない。中身は、れっきとした成人の日本人女性である。
そんな私が6歳の時に、求婚してきた同じ貴族のぼんぼんがいる。10歳も年上のアンシェル・デルフィーン公爵令息だ。
見た目は少女漫画の王子様そのものでかっこいいし、頭もいいし、イケメン!
できることなら「Yes」と言ってしまいたい……
でも、ごめんなさい!その求婚はお受けできません!!
私には帰る場所があるのです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-01 06:00:00
16696文字
会話率:13%