まだ私が小さい時。
異能は今ほど知られてなくて、世界が二つあるなんてほとんどの人は知らなかった。
あの時は、どうしてみんなが傷を負っても死なずにいるのか知らなかった。どうしてそんなに強いのか知らなかった。
何より私はみんなが何のために
戦っていたのか、わかってなかったんだと思う。
でも私の知らないところで、復讐のため、誓いのため、愛情のため、狂気のため、みんなは必死に戦っていた。
これは、そんなみんなと一緒に、私の恩人が世界を変える物語。
◯◯◯
第一章 罪人に送る地獄の業火
鬼は記憶喪失の蛇と共に、罪人と女神を探しにいきました。
彼らを地獄に送るために。
第二章 泡沫と消える絶食の誓い
狩人は妖精に禁忌を祈りました。鬼は目をそらし、魔女は諌め、女教皇は慰めて。
その誓いは幻を越えられない。
第三章 女王の愛は星よりも重く
星団は女王が報われることを望み、恋人は女神を望んだ。
そして女王はただ、愛するだけでよかったのに。
第四章 女神の答えは恋人の剣
勇者は女神と剣を抱え自らの出生を求める旅に出る。
復讐と絶望は罪人の天国であり、女神は女神でなく、女神が女神であった。
第五章 雷雲は最後の審判を告げる
人々は審判を畏れ、逃げ惑う。
誰もが彼を忌み嫌うのなら、間違っているのは世界の方なのだと、彼女はそう呟いた。
断章 どうか私を慰めて、と
ずっとこんな日が続くと、小さな魔女は思っていたけれど。
第六章 その身に血を刻む
私の血霧を欲するか。ならばくれてやろう。
宿命の一切を貴様に託すのが罪滅ぼしというのなら。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-13 07:16:16
529377文字
会話率:43%
今宵もまた、少女は悪夢を探しにいく。
今日は残虐な光景にしか美を感じられない彫刻家の女の話。
最終更新:2021-07-08 23:18:40
1123文字
会話率:15%
みなさんお集まりいただきありがとうございます。
本日のお噺は私から。
悪い子はお化けに食べられてしまう?
いいえ、それなら心配ご無用。
その子はすでに化け物なのですから。
最終更新:2019-07-30 23:47:33
2375文字
会話率:19%
円弧を描くあなたに捧ぐ。
最終更新:2023-07-17 19:40:55
249文字
会話率:0%
自然対数の底e。
高校で数IIIを履修した方にはお馴染みの定数かと思います。微分するときも積分するときも、なんだかんだで結構お世話になりますね。
では、このe、高校課程では(1+1/n)^nのn→∞の極限として定義するわけですが、こ
の極限が存在することは示せますか?
(e^x)'=(e^x), (log(x))'=1/x はとてもよく使う性質ですが、これは示せますか?
そんな問題に『道徳の解答の作り方 ー文芸部による攻略ー』内に登場する文芸部の面々に取り組んでもらったのが、この作品です(『道徳』を読んでいなくても、この作品は読めます)。
できるだけ高校課程を出ないように心がけましたが、高校課程で連続性の証明をどのようにしたらいいのかわからなかったので、連続性の証明に関してはε-δを用いています。一応解説のような文章もつけていますが、高校課程のみで読むということであれば、その部分は対数関数は連続であるという事実を認めて読み飛ばしてください。また、括弧が多すぎで読みづらくなってしまっています。TEXで書いて画像を貼った方が見やすいのは明らかなのですが、その手間を惜しみました。すみません。
以下、数学に詳しい方向けの注意です。
本作品内では、以下の点を言及をせずに仮定しています。
・実数全体は完備である。
・指数関数は連続である。
前者は自然に認めてしまっていいかなと思いました。後者は、書き終えた後に使っていることに気づいて、連続性の証明は前述の理由から書きたくなかったので認めてしまいました。
感想、ご指摘、ご意見等は広く求めております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-06 21:02:29
18725文字
会話率:69%