【中編】
目覚めた時、バツイチで子持ちのメイヴィスは用事を思い出した。
「今日は娘を学校に迎えに行かなくちゃ」
車に乗り込むメイヴィス。日常はいつのように進み、何もなく終わる。そう思っていた。
それっぽい世界観で送る、それっぽいス
トーリー。翻訳物風のミステリーです。
【登場人物】
◆メイヴィス・ブランストーン(女)
バツイチで一児の子を持つシングルマム。依存症の病歴を持つ。娘と二人で暮らしている。
◆ジェイミー・ブランストーン(女)
メイヴィスの娘。街の小学校に通う。
◆ブライアン・クライン(男)
メイヴィスの元夫。浮気が原因で離婚した。K&Kの経営者。
◆エブリン・ムーア(女)
中年の黒人女性。小学校の図書館の受付。三人の娘の母親。
◆アルバート・サマラス(男)
「アルバーツ・ダイナー」の店主兼コック。甘いものに目がない。
◆ネオ(男)
ボーリング場『X-Lanes』で働く店員。薬の売人でもある。
◆マテオ(男)
警察署に務める中年の黒人警部。トラブルで左遷された過去を持つ。
◆イーサン(男)
警察署に務める白人の若者。マテオの部下。上司を馬鹿にしている。
◆シトラス(男)
バー『250 5th』の常連。ゲイで最低最悪の性格の持ち主。
ピンクのハマーを乗り回す。若い頃はメイヴィスの薬中仲間だった。
◆ジゼル(女)
メイヴィスの幼馴染みの少女。大人っぽい発言を好む。
◆ケン・アボット(男)
バー『250 5th』に現れるアジア系の痩せた男。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-09-14 20:00:00
48496文字
会話率:40%
近世ヨーロッパの小さなとある町。 この美しい田舎町は夜になると魔物が暗躍する場所へと変わる。 アヴリルは吸血鬼と人間のハーフであり名うてのヴァンパイアハンターだったが、いつしか自分の仕事に疑問を持つようになっていた。
ある日、アヴリルは
狩りに失敗し、吸血鬼の王とその従者センメルに捕われて血を与える契約をすることになった。吸血鬼のエサとしての生活は案外平穏であり、心優しい王に次第に魅かれて行くアヴリルだったが、「ハーフ」と契約すると力が強まるという噂を知り、その真相を追究するためにハンターの本拠地である大本院へ向かう。
そこで教主から、全ては教主の策略であると聞かされる。ハーフの血は実は王の力を弱めるため、この期に乗じて王を討伐することがアヴリルの本当の任務だった。アヴリルは王と二人きりとなり討伐の機会を伺っていたが、王の元婚約者についての話を聞き、決意が揺らぐ。その時王の叔父であるヘンリーが現れてアヴリルの銃を奪い、王を撃ってしまう。ヘンリーはアヴリルも殺そうとするが王が庇って代わりに深手を負う。
牢につながれたアヴリルだったが、センメルの計らいで放たれて大本院に向かい教主と対峙する。しかし、そこにヘンリーが現れて教主とアヴリルを倒しこの世界の王となろうとする。とっさの機転で辛くもヘンリーを倒したアヴリルはその足で城に向かう。自分を倒させて契約を解くために王に銃を向けるが、芝居を見抜かれる。そして王は、今までの償いがしたいなら一生仕えよ、とアヴリルを妃にすることを決めた。
結婚の儀の前日、王はアヴリルに全てを知った上で叔父をあぶり出すために撃たれたと話す。身を呈してアヴリルを庇ってしまったことだけが誤算だったと語る王には、陰謀渦巻く王宮で生きて来たものの風格があった。
そして婚礼の儀で王はアヴリルに愛の証として真の名前をつげ、アヴリルは王の想いを受けいれた。吸血鬼たちの宴は夜通し続いたのだった。
Pixiv自作品「武装少女と吸血鬼は相性が悪い」を改稿したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-21 14:50:36
19528文字
会話率:56%