僕の世界は、いつも僅かに調律が狂っている。
正しい音階で構成された世界は、息が詰まるほどの不協和音だった。
時計の秒針、街の喧騒、人々の話し声。その、全ての音が、僕を、苛み、世界から、孤立させる。
そんな、音の牢獄に、現れた、きみ。
きみ
もまた、その、魂に、小さな「瑕」を、持っていた。
これは、完璧ではない、二人の、物語。
ずれて、軋んで、生まれる、響きだけを、信じた、二人の、記録。
僕の「罅」に、きみの「瑕」が、重なった、その時。二人の、不揃いな、心音だけが、世界の、中で、ただ一つの、完璧な、和声となる。
世界が、僕らを「間違い」と、呼ぶのなら。
ああ、僕らの、ズレで、世界の、中心を、調律しよう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 20:40:03
1167文字
会話率:0%
深夜に女が殺された。探偵はニートの兄を連れて事件現場に向かった。
繊細な描写に基づくハゲミステリーです。あなたの心のハゲ理解度がわかります。
ご本人がハゲなのに外した場合は、思ったより毛が残ってますよ。
探偵は探偵ではなく探偵のお兄ちゃ
んです。
読者への挑戦状あり。解決まで書いてます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-06 01:34:13
14788文字
会話率:49%