人間に魔人、獣人に魚人、果てには妖精にエルフやドワーフと、ありとあらゆる人種が暮らす異世界。その中でも世界一の大国であるアルカディアの首都、グランシェルトの大通りには話題の大衆食堂がある。庶民も手が出しやすいリーズナブルな値段で城に抱えら
れている料理人よりも美味い料理を出すその店は、珍しい黒髪の人間と美人な犬獣人の夫婦が切り盛りしているのだが、その店にはある噂があった。
「知ってるか? 《うめや》の飯が美味いのは、異世界から美味な食材を買い取ってるかららしいぜ?」
「ねーよ、そんな事。完全に法螺話じゃねーか」
これは地球と異世界の狭間に存在する、ちょっと変わった大衆食堂の物語。
基本1話完結でお客目線で話を進め、ちょくちょく主人公にスポットが当たる感じの話を考えています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-30 17:48:38
52815文字
会話率:53%