私は心中に誰にも知られたことのない大きな秘密を持っている。それがあるため、政治家や官僚、大企業の幹部でさえ、私に一目置くようになった。しかし、秘密はやがて大きく成長し、私の心を蝕むようになった。精神科でも家族でも私の悩みを解決することはで
きない。いっそ、誰かに明かしてしまったほうが自分のためになるのかもしれない。そう考えるようになっていた……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-29 06:38:52
134426文字
会話率:62%
貧乏のため、女房や娘に逃げられた男は生活資金も底を尽き、街中を徘徊中にあるスーパーマーケットの前で倒れこむ。そこでスーパーの店長からバナナを分け与えられ、しばらくはその善行に感謝するが、被害妄想からやがてはその店長を恨むようになり、逆恨みの
手紙を送りつけるに至る。
自分の通っている病院でモンスタークレーマーを見る機会があり、それがこのストーリーを生み出すきっかけになりました。少しサイコホラーも入り混じったサスペンスです。『こんな人いたらやばいでしょ』と笑い飛ばして頂ければ幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-29 05:00:00
25841文字
会話率:26%
私は正直者である。そして、騙されやすい人間でもある。他人から薦められた商品は必ず購入してしまうために借金は450万円を超えた。しかし、私は自分を騙した人間たちを恨んではいない。彼らにもそれなりの事情があるからだ。しかし、そうは言っても社会
生活を営んでいくにあたって、この単純な性格はかなりの足かせになっていた。
そんなある日、アブダビ国の王の側近を名乗る男から電話がかかってきた。その男によれば、私の両親がアブダビ国の王族と血縁関係に有り、私に王の遺産数兆円を譲りたいということであった。その男の懸命な説得に心を動かされた私はその話を鵜呑みにすることにした。男は王の後継者となるための準備金として600万円用意して欲しいと言ってきた。私は自分の輝かしい未来のために金策に励むことにした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-01 05:28:15
32969文字
会話率:60%