1945年、連合国に降伏した大日本帝国は解体され、日本本土は米軍の占領下に入った。帝国陸海軍は武装解除、将兵は復員し、軍隊は消滅する。軍国主義を主導した戦争犯罪者は逮捕され、極東軍事裁判所が開廷した。GHQは日本政府を指揮して戦時体制の
廃棄と民主化を推進する。急激な変革だった。特高警察の廃止とは共産党員の釈放であり、経済民主化は経営陣の追放だ。宇垣内閣はポツダム宣言の履行と内政の安定に邁進する。
第二次世界大戦に勝利した連合国だったが、早くも対立と分裂の危機に直面していた。欧州では、ドイツとその占領下にあった中欧・南欧の処遇をめぐって新たな緊張が生まれる。極東では、対日参戦を履行できなかったソ連に対してヤルタ密約が破棄された。中近東と東亜では独立を宣言した国々が武装蜂起する。連合国は国際連合を組織して結束を強化しようとした。だが、大戦の勝利者である米英中ソの各国にはそれぞれ山積する問題があった。
1947年5月、中ソ国境で軍事衝突が起きた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-14 09:00:00
89690文字
会話率:65%
昭和二〇年八月七日、ついに大日本帝国はポツダム宣言を受諾し、連合国に降伏した。連合国にとっては意外な急転直下の大戦終結だった。太平洋方面の主軍たる米軍は、フィリピン、硫黄島、沖縄と増大する日本軍の抵抗に、本土決戦は必至であり、激戦と甚大な
損害は免れないものと覚悟していたからだ。
予想外の状況は、ソ連軍が侵攻した樺太と満州でも起きた。樺太守備の日本軍は逆襲し、ソ連領内まで攻め入った。満州の関東軍の抵抗も頑強で、撃退に成功するかと思われた。結局、米軍の満州領内への進撃と原爆投下があって、一五日に日ソ両軍は停戦した。ともあれ、あと一年は続くとされていた戦争の終結に連合国は安堵した。
早すぎる終結は連合国の準備不足を意味した。大日本帝国の解体と占領は既定事項だったが、その詳細計画は未定だったし、大東亜に大きく広がっていた日本軍の占領地については何も考えられていなかった。単に日本軍を武装解除し解散させれば済む問題ではない。日本軍の消滅は力と統治の空白を生む。すでに、ビルマとベトナムには独立政権が存在し、インドネシアでも独立が宣言された。大東亜各地で大きな混乱と騒乱、そして内戦が予想される。
いよいよ連合軍の進駐と占領が開始される。先行きは予断を許さない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-09 12:00:00
185529文字
会話率:59%
大日本帝国は終焉の時を迎えていた。
昭和二〇年八月六日、突如、ソ連が満州に侵攻して来た。その急報の直後、広島に新型爆弾が投下された。その日は、九州、四国、東京でも大規模な空襲があった。混乱の中、大本営と政府は徹夜で会議を行う。
七日
、モスクワの佐藤大使はモトロフ外相から宣戦布告を告げられた。満州の都市が空襲され、また樺太や千島でも空襲があった。鈴木内閣が進めていたソ連の仲介による連合国との講和は完全に瓦解した。その夜、スイスとスウェーデンに向けて日本はポツダム宣言受諾を発信した。急転直下の中で、帝都東京ではいくつもの事件が起きる。
八日朝、政府はポツダム宣言の受諾と無期限停戦を発表した。鈴木首相の声明に国民は仰天した。連合国の要求により、降伏軍使を乗せた緑十字機が米軍占領下の沖縄へ出発する。そして正午、ラジオは天皇陛下の玉音を放送した。ここに、大日本帝国は連合国に降伏する。
九日、マニラで開かれた降伏軍使と連合国との会議は難航した。日本がソ連との停戦を拒否したからである。ポツダム宣言は米英中三国の声明であり、ソ連は署名していなかった。満州や樺太における対ソ戦闘は無警告奇襲に対する自衛行動であると日本は主張した。
一〇日、降伏軍使は降伏文書と天皇布告文の草案を携えて帰路に着く。日本と米英中との停戦は守られていた。だが、満州でも、樺太や千島でもソ連との戦闘は続いている。正午、満州国はソ連に対して宣戦布告した。そして、宇垣一成陸軍大将を首相とする新内閣が成立する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-12 12:00:00
158992文字
会話率:55%
俺はニートが嫌いだ。騒ぐだけ騒いで自分じゃ何も生産できない、ニート蟻よりも価値がないとさえ断じている。 ある朝、家を出てみたら一体のジェル状のアメーバのような何かがいた。
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『明日から原稿やるよ』さんにて投稿途中だった物をサーク
ル解散を機にこちらに移転。しました。内容は多少加筆しているだけで『明日から原稿やるよ』さんにて投稿していた物と同じです。
※注意! Caution!
この作品には以下の要素が含まれます。
・多分に政治批判を含みます。希望の党(というより某氏)が好きな方には大変に向かない作風となっております。ブラウザバックを推奨します
・前半二話に渡って多分なニート批判などを含みます。少しでも不快に思われた場合にはブラウザバックあるいはタブを閉じることを推奨します
・毎度のことながら亀連載です。気長にお待ちいただければと思います。
以上の要素が大丈夫だと云うお方は、どうぞご観覧ください。ぜひとも、アナタの人生に潤いが齎されんことを――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-28 00:00:00
46000文字
会話率:23%
時は20XX年、北朝鮮との戦争が事実上終焉を迎えて数十年、エネルギー問題と食糧問題が解決され、ブラック企業と呼ばれる物は無くなり、我々労働者にとっての春がやってきた!
しかし――
ニートは無くなっていなかった!
ニートは年々そ
の数を増やし、ついには税金が異例の20パーセント超えを記録し、日本国民は厭世感と虚脱感に突き動かされ労働人口が激減、ついにニートは『就労意欲減衰症(俗称:NEET)』と定義され、絶望の内に日本総人口の約七割が感染。爆発的速度でNEETは拡大感染して行った!
だが、日本政府はそれを甘受していなかった。
甘粕正彦二等陸佐を筆頭として密かに結成された対NEET対策室、通称“関東軍”を組織し『NEET救済、NEETの就労意欲の増大』を目的としてついに、全国的にニート殲滅作戦が実行に移されようとしていた!
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石川賢の5001年ヤクザウォーズが元ネタじゃないよほんとだよ(白々)
ぶっちゃけあらすじは適当です。あらすじの事は気にせずにお読みいただければ嬉しいです。
これからも魔弾の射手をよろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-13 00:00:00
6088文字
会話率:32%