これは、ヤケクソ王女が己の価値を証明する、波乱の婚姻譚。
王弟のクーデターにより、第二王女ルチルは変態ジジイ(パイライト侯爵)への輿入れを強制される。
道中、馬車が魔物に襲われ、命からがら逃げることに。そんな彼女を拾ったのは謎多き商
人レン。
助けてくれるかと思いきや、食事のたびに対価を要求され、宝石やドレス、ついに自慢の髪さえ売り払うはめに。
隣国の国境にたどり着くと、ノースシーの騎士団と隣国の兵が衝突寸前。
戦争を避けたいルチルはヤケクソで叫ぶ。
「わたしの××を売るから国を救って!」
レンは大笑いしながら馬鹿にするが、ルチルの破れかぶれな交渉は彼の関心を引いたらしい。
「いいだろう、取引だ」
国を救うため、王女の人生を賭けた交渉が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-07 13:43:35
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会話率:39%