王位継承を巡る戦いに敗れたジャミルは、敗走の果てに神秘的な女性アセリナに助けられる。彼女は神話の時代に封印された黄金に輝く竜の魂をその身に宿していた。その封印が解け、竜が人の歴史に交わるとき、ジャミルの運命は大きく動き出す――。
最終更新:2019-10-14 16:31:59
195432文字
会話率:36%
サラリーマンの工藤はすこぶる有能であった。彼の仕事ぶりには万人が舌を巻いたし、二十代にしては有り得ない程のすばらしい実績をあげていた。
上役からの覚えも良く、工藤は順調に出世コースを歩いている。しかし彼はそれを決して誇らないしひけらかさなか
った。
彼は、寡黙で厳しい父の教育に影響されて、一人で強く生きる事が何よりも美徳であると信じていたのだ。
誰にも頼ることもなく、またその成果に賛辞を求めることもせず、彼はただ静かに仕事に没頭し続けていた。
しかし、ある日お約束の交通事故で異世界に転生する
生まれ変わった先は……侯爵家の女の子!?
そして受けた母のぬくもり。家族からの純粋な愛情。はじめてうける柔らかな愛。たっぷりと甘やかされて工藤は理解した。
ちやほやされるのって、愛されるのって、最高に幸せ!
これは転生天才(天災)美少女が、ただ甘えて甘えて甘えつくすために生きる物語。
ちやほやされるために全力投球する少女の物語である。
「ママ―、歩けるようになった」
「いいこいいこ」
「パパ―、挨拶がちゃんとできたよー」
「いいこいいこ」
「やったあ!幼女なのに魔法つかえるようになったよー」
「……いいこいいこ」
「国が頭を悩ましていた魔族、殺してきたよー」
「は!?」
前世では受けられなかったちやほや。彼女は褒められる恍惚のために無限に暴走し続ける。
魔族。迷宮。亜人との民族問題。貴族社会における権謀術策。そんなの全部関係ない!
天才美少女は、ただちやほやされたいだけなのだ!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-06-29 18:23:11
51763文字
会話率:32%