※最初にですが、芥川龍之介氏の『蜘蛛の糸』とはまったく関係ございません。よろしくお願いします。
※この作品は2010年4月に創作イベントにて出品した作品になります。設定もその時代に合わせたものになっています。
あらすじという名の作品解説
大学生の主人公が所属しているゼミの学生たちと教授に連れられて、とある山村へフィールドワークへ行くのが物語のはじまりとなります。
もともとは『妖姫』を退治する伝奇物を考えていましたが、退治するという要素をはぶき、ホラー要素を強くすることにしたのが今作です。
後に大学生三部作として連作で二作作りましたが、その最初の作品となりました。後の二作は街中を舞台にしているなか、この作品だけ山村を舞台にしています。
妖姫というのは妖怪のようなもので、この作品に出てくるのは人繰(ひとくり)という女郎蜘蛛をモデルにしたものです。
人繰は人間を喰らいますが、喰らった人間を縫合して元の形に戻して操り人形にします。人繰は操り人形を村の外に出して、あの手この手で村に招き入れます。それが蜘蛛の糸のように広がり、絡め取られるという様相を描き切ることで、タイトルの伏線が回収されるという仕組みになっています。
一方で主人公とヒロインは神様のような存在の助力で人間として生き延びることになりますが、実は慈善で助けられたのではなく、どう足掻いても決して克服できない恐怖を記憶させ持ち帰らせるという目的のために生きながらえさせられたにすぎません。
以上が作品の重要な要素であったと記憶していますが、久々に読んでみたかぎりは「まあ伝わらないだろう」というのが率直な感想です。
世界観や設定については固まりきっているとは言いがたいところですが、怪姫伝説についてはとても気に入っている設定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-07 17:00:00
26302文字
会話率:39%
友人(仮)から「ストーカーされているみたい」と相談され、訪れた彼女の部屋。そこには、魔性のモノが張り付いていたのだった。「君子危うきに近寄らず」昔の人はいいことをいったものだ。※自ブログからの転載です。
最終更新:2009-11-06 17:32:36
3765文字
会話率:31%