故郷の岩手山と盛岡城下、北上川が流れる風景に懐かしさを抱きながら、主人公は盛岡駅に降り立つ。新幹線乗換口を進み、西口へ向かうと、かつての街並みは大きく変わり、超高層ビルが立ち並ぶ近代的な都市へと姿を変えていた。昔ながらの風景は、まるで夢の中
のように遠い存在になっていた。展望室から見下ろす景色には、煌びやかな広告や車の流れが溢れ、故郷の記憶とは異なる喧騒が広がっていた。
昼食後、主人公は滝の広場を通り、東口バスのりばへ。バスを待つ間、盛岡訛りで「足元に気をつけて…」という運転手の声が耳に届き、懐かしさが心に温かく広がった。故郷へ向かう途中、岩山町に到着すると、かつて賑わった町は過疎化が進み、商店街はシャッターを下ろし、静けさが支配していた。
物語は、陽太という引きこもりの息子を持つ母親・茉莉子の視点に切り替わる。息子の悩みを解決する手立てを模索していた茉莉子は、ある日、行商の帰りに楽器店を見つけ、陽太を変えるきっかけとしてギターを買うことを決意する。店主の木原は、音楽が引きこもりの心を開く力を持っていると茉莉子に伝え、ギターが陽太の心を少しずつ変えていく過程を描く。陽太は初めて触れるギターに戸惑いながらも、音楽に没頭するうちに、心の扉が開かれていく。
物語は、陽太が引きこもりから一歩踏み出し、ギターを通じて自分を取り戻していく様子を描きながら、茉莉子と陽太、そして故郷とのつながりを深めていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-11 06:02:33
4179文字
会話率:18%
1993年夏に東北をサイクリングした記録
最終更新:2020-08-10 06:40:19
31520文字
会話率:2%
嘉永四年(1851)、前代未聞の巨大台風が岩手県北上地方を襲った。北上川、和賀川の氾濫により江釣子村の美田三千町歩が泥濘や土砂で埋まり、暮らしの立ち行かなくなった庄屋の弥ェ門は、已む無く息子の一弥を宮古の豪商、徹兵衛のもとへ奉公に出す。奉公
先で幸いに徹兵衛の一人娘梨菜の守役を仰せ付かる・・・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-02-26 14:00:13
33262文字
会話率:73%
北上川沿いに広大な湿原と草原が広がる。快晴のこの日、一頭の白馬が疾駆していく。見事な手綱捌きで颯爽と馬に跨っているのは、江釣子青年の一弥。今はカズルイとその名を改め、日本政府に対し反乱を起こす。時の内閣総理大臣小泉純一郎は主要閣僚を緊急招集
して対策にあたるが・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2007-07-19 18:37:11
10373文字
会話率:74%
北上川が流れる江釣子というのどかな農村に一弥という純朴な青年が暮らしている。彼は一人の美少女絵里に出会い恋をする・・その顛末の一部始終。絵里にふられてしまい次に一弥が見合いする相手は・・・
最終更新:2007-04-11 11:35:48
26406文字
会話率:80%