目には目を──
剣には剣を──
そして異能には異能を──。
たとえ異能を持つ者が皆、異能で滅びようとも。
──それは唐突にやって来た。異界からの来訪者<界異>により、終末がもたらされ、世界は滅亡の危機に瀕する。
終末の動乱
期、天からの授かりものいわゆる天能及び神州八島日出処国を統べる天能家を尊び、世界の理から外れた界異や禍憑鬼が憑いた禍異物を異狄として討つ尊能攘異運動が各地で起こり、攘異戦争が勃発した。
攘異戦争の最中、神州八島日出処国天能家の神具夜姫は、魂約結能の儀式により、結能品として、八本の盟神太刀を授けられた。
神打の代償として、魂睡状態に陥った神具夜姫に代わりに、「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」の令珠を柄頭に持つ神剣八刀と百の影打が、各地にばら撒かれる。界異を祓い異狄を討つ攘異の名の下に、聖痕を持つ攘異志士は八咫烏に導かれ、結集し、対刀伐執行剣兵部隊<神選組>を結成した。これは終末を駆け抜けた漢達の物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-02 22:38:19
14574文字
会話率:31%
東の村を襲った罪で剣兵たちから逃げ回る、短気で凶暴な聖獣。しかしその本性は、強大すぎる自分の力をもてあます、ただの臆病な獣だった。
そんな獣に人知れず目をつけたのは、とあるしたっぱ魔導師で。
「もし、私があの獣を躾けられたら、あの獣、飼って
もいいですよね?」
「……は?」
///
強くて臆病な獣と、食わせ者の地味魔導師の話。
全6話の短編です。だれか続き書いて。
魔導師の性別はご想像にお任せします。
///
「……なんで助けた」
獣が低く唸るのに、
「そんなの決まってるじゃないか。――キミを喪うのは惜しいと思って」
魔導師はニッコリと笑って、続ける。
「とでも、言うと思ったかい?」
◆2017/12/31 「6.後日談・強き獣と食わせ者の魔導師」更新。これにて完結!
「私のこと、追い出したり、処罰したり、できます?」
この質問に、二の句を継げるものはいなかった。
(件の獣だけは、丸まったまま小さく「完全に悪役だな」とぼやいていたが。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-06 13:53:58
22344文字
会話率:29%
狼男にさらわれた少女は、呪われた「森の中の館」へと招待される。帰りたいと願う少女だが、調査団は一度きりしか組織されないだろう、と分析する王子。王子は人狼でもあった。森を侵す人間たちに、森は攻撃の態勢を取る。少女は人間の元に帰れるのか。それと
も、森の中に囚われてしまうのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-10-31 05:00:00
9871文字
会話率:21%