人外のチカラを宿す『鬼関(きせき)』の道具。
それは神や鬼の如きチカラを使うことができるが、当然ながら対価が必用である。
それは人間の血肉なのだ。
半人前くノ一忍者の名取ささらは『幽鬼』と呼ばれる化け物によって集落を襲撃された。
幽鬼に復讐を誓った彼女は、鬼関の刀を持つ『弟殺しの烏丸(からすまる)』の噂を耳にし、鬼関の刀を奪う計画を立てる。
二口(ふたふり)の鬼関の刀を帯びる片腕が無い若き武士穂積天高は、平和な世界を望み京都に旅立つ。
しかし出発初日に、盗賊『鵜合の衆』に襲われれ、そのときに灘丸という少年に出会う。
灘丸は己が盗賊であるのにも関わらず盗賊を憎んでいた。そしてなぜか灘丸は、初対面で盗賊ではない天高にも憎悪を抱いていた。
若き三人の物語が幕を開ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-04-17 12:35:28
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会話率:32%