赤ずきんは、布の被せたバスケットの中に、バゲットと葡萄酒を入れて、おばあさんの元へ買い物に行ったんだとか。
そして、赤ずきんは、寝込むおばあさんに向かってこう言った。
「おばあさん、おばあさん。なんでおばあさんはそんなに口がそんなに大き
いの?」
その言葉を最後に、赤ずきんは食べられた。胃液で半身は火傷跡の様に爛れ、髪の毛は溶かされ生えてこない。
待つのは死、のみである。
もしも、この赤ずきんの少女の物語に、狩人が存在しなかったら。
赤ずきんは、隠し持っていたペーパーナイフで、自らオオカミの腹を掻っ切った。
女を捨て、醜い身体を噛み締めながら。
「憎いっ……憎い、何も出来ない私が憎いっっ!!お前を殺して、殺して、ぶっ殺して!!私も死ぬっ!」
そんな、純血に血濡れたとある少女の物語。
白色の終焉の森に囲まれて、雪降る大地に産まれ堕ちたは大罪人。何人たりとも、彼らの鎖は阻めない。何方共々死を望む、その名は、ヴェルギリウス。
又の名を、童話殺しのスレイヤー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-03 06:00:00
90619文字
会話率:34%
《栄養》×《ミステリー》
管理栄養士として、芦屋医大の精神科に勤務する宇田川舞(28)は、同大学院で、ヒトの食行動と神経についても研究している。
ある初秋の早朝、殺害現場を目撃した。
被疑者は白い寝間着姿の若い女。
川沿いのベンチで眠る
浮浪者の頸椎を、ペーパーナイフで一突。
舞は、夢遊病者による突飛な行動だと直感。
興奮神経の跳躍運動を行う《ランビエの絞輪》に注目した。
通報時に、舞の事情聴取を担当したのは、西宮警察署の喜多川俊子(27)。
被疑者の精神鑑定は、精神科医局長の錦城孝則(63)。
被害者の遺体の解剖は、荒垣壮太(38)が行った。
そして、被疑者の白い女の正体も、分かってくる……。
そんな折、大手製薬会社から新しい抗鬱薬が発表される。
考案者は、前述の錦城だった。
四年前から治験も実施されていた。
舞は、解剖医の荒垣に、押収品から桐花の指紋の分析を依頼。
荒垣は桐花の血液を手に入れて分析。新薬の主成分が出てきた。
だが、新薬の治験対象者リストに、被疑者の白い女の名はない。
リストを管理していたのは、院内の薬剤師、北島楓(31)だった。
新薬の主成分の副作用に、若年層の自殺願望や突飛な行動がある。
新薬の発売を確実にするため、錦城が、事実を隠蔽している可能性が高かった。
事件の謎を解くため、舞は、指導教員の精神科医、仁川優子(53)に相談する。
しかし、錦城への不信感が大きくなる中、錦城が脳梗塞で急逝した。
錦城は、献脳に登録していたため、迅速解剖が行われた。
舞は、錦城の胃の残留物から他殺だと考察した。
荒垣も錦城の他殺説を疑っていた。
舞が、管理栄養士の目線で、独自調査を続ける。
その結果、荒垣と優子には、錦城を亡き者にする動機があった……。
※作品内容はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-19 09:20:00
184642文字
会話率:37%
上司に憧れて、ペーパーナイフを買う男の話。BLです。図々しい若手社員×穏やかな中年上司。
最終更新:2022-01-18 23:15:55
7510文字
会話率:32%
有名な肖像画家の一人娘が邸宅で亡くなった。警察は凶器に使われたペーパーナイフが被害者の恋人の私物だったことから犯人と断定するも現場は密室状態であった。容疑者は3人。果たして他殺か、自殺か?密室の謎は?《先生と助手シリーズ第4弾》
最終更新:2016-10-09 00:51:42
18788文字
会話率:58%
僕、親友、第三者の女の子の三人で一緒に歩いていたら、僕と話していた親友が結果としてペーパーナイフで首を切って自殺し、親友の体内に住んでいた菌類やら寄生虫やらをこよなく愛していた女の子が怒って自殺者の顔面を石で叩き潰す話
最終更新:2015-10-09 21:44:52
1462文字
会話率:35%
『殺人鬼とペーパーナイフ』より少し前の、『兄妹愛とビターチョコレート』よりもさらに前の、殺人鬼・斬原流香のお話。上・中・下の三部作予定。
最終更新:2010-01-24 13:10:09
29314文字
会話率:48%
僕には、物心つくよりも前からの付き合いの可愛らしい幼馴染みがいました。そして、彼女には他人には決して言えない、友人にも言えない、親にも言えない、本人すらも言えない絶対の『秘密』がありました。それを知るのはただ一人、僕だけで、その彼女の『秘密
』とは、そしてそれに振り回される僕の日常は……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-07-25 13:23:54
36334文字
会話率:50%