我々の住む頭上に、同次元平行世界線上の『別地球』が投影されていた。
その数、二。
数年前、突如として現れた二つの『別地球』は、北太平洋と南大西洋の直上で、『地球』の自転公転に付かず離れず、昼夜問わず、月も、太陽も、天に散らばる満点の星
々も覆い隠して――唯、其処に在った。
「昼夜問わず」と言ったように昼も来れば夜も来る。つまり、太陽の光は届いている訳だから、太陽は変わらず存在するだろう。更には潮汐も正常である事から、月も存在するであろう事が分かるし、同時に『別地球』の引力等は『地球』に全く影響を及ぼしていない事も分かる。
ならば、頭上の仰々しいあれは何なのだ?
レンズを通せば途端に消え失せてしまう存在であるとしても、肉眼の視界に於いて二つの『別地球』は確かに在る。
我々の頭上に、泰然と、ただ在る。
だが、それだけでしかなかった。
天変は世界の終わりを意味しない。しからば、目先には飯が必要であるし、その為に朝がくれば仕事にいかねばならない。
兎角、日常生活に全く何も影響しないのであるから、いくら高名な学者様や怪しげな宗教家どもが連日騒ぎ立てようとも、一部の数奇者を除く世間の関心は次第に薄れて行った。
誰にも愛されていない主人公『四藏匡人(よつくら まさと)』も、そんなご多分に漏れず天変を看過する一人である。
彼に関して、この場では多くを語らない。
が、彼が『正義を知らない子供』であるという事だけ、心に留めて置いて欲しい。
テーマは《正義》、《インフレーションとデフレーション》、《Cosmos(宇宙)》、《無差別級!異種混淆異能バトル!》、《頭脳戦(できたら)》、《異世界》
ファミ通文庫大賞に最終選考まで残った習作です。
週一ぐらいで更新したいです。(毎週日曜目標で)
五章、百万文字ぐらいで終わる予定です。(やっぱなげぇなって思ったので80万ぐらいにします)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-27 23:00:00
744844文字
会話率:37%
強者が弱者に吸われたら、強者は居なくなり、全てが弱者になる。
最終更新:2017-10-30 06:00:00
629文字
会話率:0%
デイトレーダーとして適当にお金を稼ぎ、自堕落なニート生活を満喫していた佐伯クロトだったが、ある日届いた封筒を開いた途端、彼は異世界に飛ばされてしまう。
だが、飛ばされたその国は、ハイパーインフレが起き、明日にも戦争が起きるのではないかとい
う国家終了のお知らせが流れている、そんな国だった。
そんな世界であっても佐伯クロトは、ニート生活を送るべく、知略を巡らせるのだった。
果たして、佐伯クロトは異世界にもかかわらず、ニート生活を送ることが出来るのだろうか?
それとも、労働して勤勉に暮らし、『働いたら負け!』の言葉通り、負け組になってしまうのだろうか?
剣も魔法も壮大な冒険すらも存在しない、佐伯クロトの自堕落異世界生活が始まる!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-27 16:31:00
49965文字
会話率:70%