どうしてこんなことになってしまったのだろう。
人を殺すかもしれないという予感はずっと前から確かにあった。こんな混乱の時代なのだから仕方ない。兵役に出ることは僕にとってある種の輝きを持っていたことも間違いじゃない。
級友たち含め、僕ら青
年は皆祖国ソビエトのために戦うことを誇りに思っていた。革命の流れに押し出されるようにこの世に生を受け、そして故レーニンの意志を受け継ぐ人民として力強く育った。20歳になった日の朝、もうすぐ僕は兵役に就くことを知った。家族と離れる悲しみはあったが、それでも自分が死ぬわけはないとたかを括っていた。それに、あの忌々しいナチスにとどめを刺してやれることが何より嬉しかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-06 20:00:00
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樺太で育ち、終戦間際の旧ソビエト侵攻により、14歳で着の身着のまま北海道へ引き揚げてきた洋服屋の孫娘「みっちゃん」
みっちゃんは北海道で厳しい青春時代を過ごし、その後、突然に中学校の教師「みちこ先生」になりました。
そんな彼女の淡く懐か
しい想い出ばなしの数々。
【樺太編】【北海道編】【教師編】と分かれますが、投稿の時系列は、ばらばらです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-13 10:01:21
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