都会の高層マンションで静かに暮らす玲央のもとに、ある朝突然、猫が届けられた。
「この子は、あなたに託された存在です」
フランスの名家に伝わる“猫神の契約”。
猫の名は——シトロン。
見た目はふわふわ、でもなぜかやたらと上から目線。
その猫、
夜になると時々、人の姿になって現れて——
ツンデレ系イケメン猫との不思議な同居生活、はじまります。
今日のレシピは、ふたりで食べる“幸せのごはん”。
あったかくて、ちょっと切なくて、気づけば恋に落ちている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-06 19:10:57
3449文字
会話率:19%
「やーだ――――っ!」
今日も今日とて響き渡る断固とした拒絶の声。けれどこのお屋敷では恒例の光景。
「食べたくないぃ」
青い瞳に銀の髪、西洋人形のような美しい見目を持つハーフの美少女、御年五歳のリラ嬢はひどく拗らせた偏食家だった。
「やだじゃない! 食べなさい!」
野菜もお肉もパンも白米も、それどころかジュースもお菓子も何もかもが嫌だとのたまうそんな彼女相手に奮闘するは、食事係として雇われたまだ高校生の和馬。
「リラ嬢、ひと口だけ試してみては?」
そしてその様子を見守る、和馬の雇用主である老人・グウェン。
ひどくちぐはぐな取り合わせのこの屋敷の住人には、おいそれと口外できない秘密が一つも二つも三つもあった。
幼女×老年吸血鬼×平凡男子高校生、ちぐはぐな3人の「食」を巡る奮闘記折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-30 22:00:00
120237文字
会話率:44%