モルヴィアナはフォイルナー男爵家の長女である。
ラペンドルド王国でも位の低い男爵家の出身である彼女は生まれた時からこの世界では無い別の世界の記憶を持っていた。便宜上前世と定義付けた思い通りに行かなかった人生、二度目は楽に自由にそれとなく生き
ていこうと決めていた。
が、プレ・デビュタントの日に思い知る。
そこにいたのは自分が考えたキャラクター、シェリルだった。モルヴィアナ・フォイルナーは前世、自分が作った乙女ゲームの中の名前も記載されていないモブキャラだったのだ。
自分の好みを注ぎ込んだシェリルは遠くない未来、王太子に婚約解消を言い渡され失意の中自殺し、悪魔に取り憑かれ妖魔として主人公とヒロインに消滅させられる運命が待っている。
「悪女が悪女たるのはヒロインがいるからだ」
つまり自分が悪女になればシェリルは愛されるヒロインになるのでは?
モルヴィアナは王太子に興味はなかったし、婚約解消のせいで嫁ぎ先が泣くとも困らなかった。
愛するシェリルを守るため、モルヴィアナは最高の悪役令嬢になることを誓う。
これは、男爵令嬢が悪女として成り上がり、婚約解消される物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-15 23:30:48
212137文字
会話率:32%
魔王 双区(まおう すごく)の名で漫画を書く者が居た。
当然本名では無いが、この特徴的な名前で漫画を書くにはハンディがかなりある。
魔王を名乗る横にも縦にもデカい男は、当然魔王では無いが、彼の出自はこの世界では無い。
世界を渡り
わざわざ漫画を書く理由、それは漫画を愛して止まないからだ。
彼は漫画を読む事を愛し過ぎたが故に漫画を書くに至った者だ。漫画力は異邦人故に不足しているが、それは異世界チートでカバーしている。魔王流のか細い連載生活は既に始まっていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-15 03:00:00
272427文字
会話率:38%
【 誰ですかぁ?“猫跨ぎ‘’なんて渾名を私に付けたのは?
失礼しました。カチン!ときてつい…。いやですわ。そんなに私がその渾名を知っているのが、不思議ですか?
「 ふっ。もういいですわ。こんな無意味な事の繰り返し。出
ていって差し上げますわ。
こんな私の言葉など聞きたくもないでしょうが…。
お二人の幸せを心から願っていますわ。それでは、お世話になり、ありがとうございました。」】
そう書いた手紙と私のサイン済みの離縁申請書類を執事に預け、 自室に予め纏めてあった荷物を持って私はこの邸から出て行きました。
*フィクションです。
*本作中に、人道的配慮が必要な表現等ありますので、苦手な方は全力で回避して下さい。読まれる方は自己責任でお願いします。
*アルファポリスでも、ペンネーム・sivaressで投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-24 18:00:00
7836文字
会話率:8%
この世界では無い、だけど天国でも地獄でもない、そして普通なら絶対にいけない、そんな不思議なところにお店がありました。
そこは、代償さえ払えばどんな探しものももらえます。
今日もパン屋のおじさんが、やってきました。
最終更新:2021-01-07 22:26:49
2588文字
会話率:25%