幼馴染で許嫁の彼は、大切な一人っ子として親から大変可愛がられて育った。
彼は幼い頃に体が弱かったため、あまり家も出ず、真っ白でぽっちゃりとした見た目から『白豚令息』なんて馬鹿にされていた。
でも、優しくて穏やかな彼をわたしは嫌いになれなかっ
た。
見た目が良くても嫌な性格の男性に嫁ぐよりも『白豚令息』と呼ばれる彼の元に嫁ぐ方がいい。
そう思っていたのに……
学校を修了した彼を迎えるために、乗合馬車の到着を待っていたら、彼の姿が見当たらない。
「貴方の婚約者である『白豚令息』はもういない」代わりに現れた精悍な騎士がわたしに告げた。
さっくり読める短編です。
※他のサイトにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-24 21:30:59
1423文字
会話率:15%
「ベッキー!何を言っているんだ!!」
「お父様、止めないでください!私は戦争を止めるのです!!」
バーデ伯爵家王都邸宅に未だかつてないほどの怒号と阿鼻叫喚が響き渡る。17歳の娘、アレクシア・シェリー・バーデは呆れも過ぎて最早、真顔でその
光景を見下ろしていた。何がどうなってそうなるのか、義妹の思考回路には開国以来の「秀才」と言われる彼女にも分からなかった。
私は王宮所属の魔導士でもあった。今は国一位の魔導士で、こういう時はやはり戦場に赴かなくてはならなかった。私が光の魔力を持っていたら史上最高の聖女となっただろうと言われている。だから、正直ベッキーは私より優れていると思っているのだろう。まあ、希少性からいってもベッキーの方が優れている。
アレクシアと聖女な義妹、王太子に人狼…みんなの思いが交差する…。
糖度高めです…(笑)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-11 15:55:21
6943文字
会話率:56%