草原の小さな村に住む少女エリュシカは、母の遺した機織り機でタペストリーなどの織物を織って暮らしていた。ある晩、毒沼の水にあたった老商人を助けたところ、商人はお礼にと、エリュシカのタペストリーを王都へ持って行って売ってくれた。その一枚が国王の
目に止まり、嫁いできたばかりの王妃のためのタペストリーを織るように、とエリュシカに依頼が来る。その使者であった騎士テリングに、エリュシカは淡い恋心を抱いた。
しかし、国王からの依頼でも、王都に機織り機までは持っていけない。悩んだ末に依頼を断ったエリュシカを、商人――実は冬の月の精霊が、テリングと共に王妃の故国へと魔法で運ぶ。自分の住む草原の景色とはまた違った美しい山野を目にしたエリュシカは、王妃のためにタペストリーを織る決心をする。
冬の月の精霊は、そんなエリュシカを守るようにと、テリングに言った。
やがてタペストリーは出来上がり、エリュシカはテリングと共に国王と王妃に謁見する。王妃は織物の出来栄えに感激し、国王も、何なりと褒美を与えると約束する。
それまで機織りにしか興味のなかったエリュシカだったが、テリングと出会い、ひとつだけ叶えたい願いが出来た。それは、テリングの妻になることだった。だが、由緒正しい近衛騎士とただの村娘の自分とでは到底釣り合わない。
淡い願いは諦めようと、エリュシカは心に決めた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-01-12 22:26:28
7635文字
会話率:24%
大学教授の牛飼怜(うしかい れい)は、ゼミ生でもある名家のお嬢様、機織綾目(はたおり あやめ)からある「からくり」の図面を見せられる。その図面は天才絡繰師「絡繰り久助」が残したものであり、彼は自身の絡繰り技術の粋を封じた、謎めいた「箱」を残
したと綾目は言うのだが……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-02-22 04:09:54
25425文字
会話率:51%
『とんとんからり とんからり』という機織の音で紡がれていく語り聞かせ的なお話です。
最終更新:2012-10-14 22:59:59
764文字
会話率:0%
高校1年生のナナカは、夏休みに機織姫という謎の女性から、宝珠を探してほしいと頼まれた。
夢かも知れない話を信じ、幼馴染のヒイロも一緒に探してくれることに!!
でも宝珠を探しているのは、ナナカ達だけじゃなく……!?
最終更新:2012-07-05 05:00:00
152419文字
会話率:30%
湖に棺がある。それは開けたら吸血鬼が出てくるということはなくて。
(ブログ掲載済)
最終更新:2012-01-27 02:09:10
2673文字
会話率:50%
とある街に、声を失った機織の職の名無しの端女がいた。
ある日突然売りに出され、買われた先は、どこか懐かしい、とある土地の領主様のお屋敷。
そして、侍女としてその屋敷の主の、領主の弟である、黒髪の少年、紅に焔という名前を与えられ、その下で働く
ことになる。
翳りのある彼は、とても面倒見のいい人だが――――。
一人称で書き上げているので読みやすいタッチになっていると思います。
暇つぶしにどうぞ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-12-10 15:47:36
30913文字
会話率:39%