「――――死ぬか、私の妻になるか、選べ」
流されるまま生きてきた平凡な高校生だった彰楽子の日常は、故郷の奥ノ津村へ帰ることで一変した。旧き因習に囚われたその村で、少女は神を慰撫する巫女姫として捧げられることになる。
逃げ出すことのないよう
両親を人質に取られた彰楽子は、ある日一人になる場所を求め御山に登り、気づけば異界に迷い込んでいた。
異界の化け物に喰われそうになっていた彰楽子を助けたのはその山を治める一柱の神。
しかし彼は彰楽子が決して心を許してはならない相手、奥ノ津の祭神に滅ぼされたと伝えられる悪しき蛇神だった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-26 15:00:00
89331文字
会話率:40%