伝統高といわれる学校の中庭で、大昔から此処に住んでいるような「物の怪」の老人が語る、池の鯉と学校をとおり過ぎていくひとたちのお話。
最終更新:2020-09-13 10:37:47
3105文字
会話率:37%
深い林の中——そこには、大きな湖があった。
その湖の中には、他の魚達とは似つかない一匹の鯉が住んでいる。
ある日、鯉は湖の沖で泣いている少年と出会う。
少年の名は、海渡。
海渡は鯉と仲良くなり、友情の印として鯉に名前を付ける。
海渡と過ご
す日々は、鯉にとってかけがえのない物へと変わり、そして、いつしか己の気持ちに気がついた。
その気持ちが魔女に届き、魔女は鯉の願いを叶えてやると言った。鯉は魔女に願った――人魚にしてほしい、と。
しかし、人魚になっても鯉は自分から話しかける勇気を出せずにいたのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-23 19:24:46
29809文字
会話率:42%